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【大学准教授監修】起業家とは?経営者・実業家との違いや起業家になるためのノウハウも解説!

起業を考えている方は「起業家とは?」と聞かれて答えることができますか?
似たような言葉に「経営者」「実業家」もありますが、違いを説明できるでしょうか?

この記事では、起業家の言葉の意味から、気になる起業家の平均年収、起業家になるために必要な知識までを紹介します。

起業を目指す方の有益情報ばかりなので、最後までご覧ください。

著者

黒石健太郎
金沢大学 特任准教授・「渋谷で教える起業先生」(毎日新聞出版)著者
東京大学法学部卒。株式会社リクルート入社後、採用・育成・社内活性コンサルティング等の営業、新規事業の戦略企画、立ち上げに従事。2013年6月株式会社ウィルフ(WILLFU)を設立、代表取締役社長に就任。サイバーエージェント主催アントレプレナーイノベーションキャンプ優勝。2018年9月より、国立大学法人金沢大学 特任准教授 に就任。他、関西学院大学や近畿大学でも教鞭をとる。著書に、「渋谷で教える起業先生」(毎日新聞出版)がある。

起業家とは?経営者・実業家との違い

起業家と経営者・実業家との違い

起業家とは「自ら新しく事業・ビジネスを立ち上げる人」。英語でアントレプレナーと呼ばれ、0から1を生み出す人です。

起業は「スタートアップ」とも呼ばれるように、まだビジネスとして利益をあげていなくても、事業を起こした時点で、その方は起業家と呼べます。

中でも起業家は、主に法人として会社を設立する人を指します。
一方で、個人事業主として医師や弁護士、飲食店(法人のチェーン店を除く)などを始める人は「開業者」と呼ばれることが多いです。

起業家→法人としての事業の立ち上げる人
開業者→個人事業主として事業を立ち上げる人

このように区別されますので、覚えておいてください。

ちなみに「事業を起こす」ってどの状態を指すの?と疑問の方もいるでしょう。その点に関しては、後ほど「起業家になるために必要なこと」で説明しますので、ご覧ください。

起業家と「経営者」の違い

続いて、起業家と「経営者」との違いを説明します。

・起業家:新たな事業を始める人(法人として)。0→1を行う。
・経営者:立ち上げた事業を運営する人。1→10など今ある事業を大きくする

経営とは「事業の目的を達成するために、計画して運営すること」。起業家は0→1で事業を生み出す人ですが、経営者は1→10など、事業をさらに大きくすることが目的の人を指します。

自分で事業を立ち上げていなくても、あとから入社して社長や取締役などに就任した人も経営者です。起業家と経営者では大きく意味が違うので、覚えておいてください。

起業家と「実業家」の違い

実業家とは、「農業」「水産業」「工業」「金融業」など、生産、流通、販売などの事業を運営する人。

起業家でいう「事業」より、もう少し範囲を絞ったもので、さらには「事業を立ち上げる」ことより「経営する」人を指します。

なので、経営者という言葉の中に、実業家があると覚えておいてください、。

起業家の年収はどれくらい?

これから起業を考えている方で、「起業家って儲かっているのだろうか?」と不安な方も多いでしょう。

この疑問に関しては、正確な統計データがありません。起業といっても事業を立ち上げた時点で「起業家」になれるため、副業や利益追求をせず事業を行っている方もいます。

なので、本格的に起業をした人の正確な年収は分かりません。

有名な起業家を例に挙げると、孫正義氏(ソフトバンク 社長)が2017年で95.6億円、柳井正氏(ファーストリテイリング 会長)70.7億円と高い収入を得ていますが、これはほんの一握り。

一方で、参考になるデータとして、日本政策金融公庫総合研究所が、融資先企業のうち起業後5年以内の2258人を対象に月収をリサーチした結果があります。

そのデータによると、起業前の平均月収が42万円に対し、5年後の月収は42.2万円。月収が増えた人が40%、減った人が40%となり、起業前後で年収はあまり変わらないという結果も出ています。

事業が成功を収めた場合は数千万円〜数億円の年収を獲得できることもありますが、現実はそう甘くないようです。

WILLFUでは、起業家の年収に焦点を当てた記事もありますので、起業前に参考にしてください。

関連記事:起業家の平均年収とは?最高値から平均まで全部まとめ

起業家の労働時間は多い?

起業前後での労働時間の変化
ちなみに興味深い情報として、起業家の労働時間を調査したデータもあります。

上の表は日本政策金融公庫総合研究所の2017年度「新規開業実態調査」から引用したもの。

週に49時間以上働いている人の比率が、開業前の52.8%から、起業家になったことで63.7%まで増加し、平均労働時間は、1週間あたり49.4時間から、53.5時間になり、4.1時間も増加しています。
やはり事業を軌道に乗せ、成功に導くためには、起業前より労働時間が増える方が多いようです。健康にお気をつけて、ビジネスに挑んでください。

※一般的に「起業家」や「実業家」といえば、男性を思い浮かべる方が多いと思いますが、WILLFUでは、女性起業家20人を紹介した記事もあります。どんな事業をしているかも載っていますので、こちらもご覧ください。

関連記事:起業家として活躍する女性まとめ20選

起業家になるために必要なことは?

ここまでの解説で、起業家とは?を説明できるようになったと思います。では、実際に起業家になるためには何が必要なのでしょうか?

起業は「法人として事業を立ち上げること」と説明しました。
事業を立ち上げるとは、法務局で会社の設立登記を申請した日を指します。すなわち会社を設立した時点で起業家となります。

起業家になるための4ステップは以下です。

①個人の実印を作る
②定款と、会社の登記のための書類を作成する
③設立登記を行う
④関係官庁に届け出る

この記事では流れの箇条書きでとどめますが、以下の記事で4ステップの中身を詳細に説明しています。より深く知りたい方は参考にしてください。

関連記事:【大学准教授監修】起業とは?開業との違いや起業の方法

起業家になるための費用

起業する方法以外に気になるのが、起業家になるための費用です。事業を運営するには、膨大な費用がかかりますが、とりあえず起業するには以下の金額が必要です。

【株式会社】約25万円

① 定款の収入印紙代:4万円 (ただし電子定款では不要)
② 公証人への手数料:5万円
③ 登録免許税:15万円(資本金の0.7%の金額の高い方。資本金が3000万円なら21万円)
④ 登記時の謄本手数料:約2000円(1ページ250円)

【合同会社】約10万円

① 定款の収入印紙代:4万円 (ただし電子定款では不要)
② 登録免許税:6万円(または資本金の0.7%の金額の高い方。ex. 資本金が1000万円なら7万円必要)
③ 登記時の謄本手数料:約2000円(1ページ250円)

以上が法人として事業を始めるための費用です。ただし、個人の開業であれば、税務署に開業届を提出するたけなので0円でも可能です。

WILLFUでは、起業に必要な資金に特化した記事がありますので、下記も参考にしてください。

関連記事:起業するには必要な資金はいくら?業種別の必要資金額から資金調達のコツまで

起業家を目指す方におすすめ本を紹介

最後に、起業家を目指す方におすすめの本を紹介します。ここでは、有名起業家の3冊をピックアップしました。起業に成功した先駆者の体験談をぜひ参考にしてください。

家入一真『こんな僕でも社長になれた』

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画像出典:Amazon

最初の1冊は、JASDAQ最年少上場の起業家・家入一真 氏の『こんな僕でも社長になれた』。

貧乏、イジメ、登校拒否、ひきこもり、両親の離婚などを経て、ユーザー50万人を擁するレンタルサーバー「ロリポップ!」の開発など、起業家として活躍する半生がつづられています。

一念発起したチャレンジではなく、逃げた結果の起業という点がユニークです。ノウハウが詰まったビジネス書というより、これから起業家になる方の背中を押してくれる著書。

筆者も家入氏にお会いしたことがありますが、常に「なにか面白いことはできないか?」と発想している人で、起業家のロールモデルと呼べる方です。

藤田晋『渋谷ではたらく社長の告白』

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画像出典:Amazon

2冊目は株式会社サイバーエージェント代表取締役社長・藤田晋 氏の『渋谷ではたらく社長の告白』。

インターネットの黎明期にIT企業を立ち上げ、様々な葛藤や壁に立ち向かったとき、藤田氏はどのような意思決定をするのかが書かれています。

一見、誰よりも気丈に振る舞い、強さを誇示しないといけないと思われがちな起業家ですが、藤田氏は自分の弱さや脆さを隠さないところが多くの方の参考になるでしょう。

稲盛和夫『生き方』

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最後は、世界的大企業・京セラとKDDIを創業し、JALを再生に導いた経営のカリスマ・稲盛和夫 氏の『生き方』。

稲盛氏の経営哲学が詰まっており、サッカー日本代表の長友佑都選手、野球日本代表監督の小久保祐紀氏なども座右の書に挙げています。

経営者は多くの人を動かし、たくさんの心を掴まなければいけない立場。経営ノウハウは必要ですが、時には人間として愛され、尊敬される人物であることも大切です。

その意味で、この1冊は起業家を目指す方にも参考になるはずです。

※WILLFUでは、紹介した3冊以外にも起業家を目指す方におすすめの本を紹介した記事があります。全部で11冊ありますので、こちらも参考にしてください。

関連記事:起業するには読むべき本11冊。基礎知識や経営を学べる本の魅力を徹底解説

【まとめ】起業家とは?これから起業を志す方へ

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事では「起業家とは」の定義から、起業家になるために必要なこと、おすすめの本などを紹介してきました。本記事のポイントをまとめます。

◎起業家とは?

起業家:新しい事業を立ち上げる人(主に法人として)
経営者:立ち上げた事業を運営し、成長させる人
実業家:生産・流通などの事業を運営する人

◎起業家は儲かる?

起業後、5年間の年収はほとんど変わらないデータがある。
ただし、労働時間は1週間で約4時間増える方が多い。

◎起業家になるために必要な手続きと費用

①個人の実印を作る
②定款と、会社の登記のための書類を作成する
③設立登記を行う
④関係官庁に届け出る

【株式会社】約25万円
【合同会社】約10万円

◎起業家を目指す方におすすめの本

家入一真『こんな僕でも社長になれた』
藤田晋『渋谷ではたらく社長の告白』
稲盛和夫『生き方』

最後に、この記事の読者の中には、起業を考えている学生の方もいるでしょう。

WILLFUでは事業を実際に立ち上げて成功体験を積むことができ、卒業生の2人に1人が起業するビジネススクールをご案内しています。ぜひ、起業に向けて一歩踏み出してください。

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