ブログで起業は難しいが起業したらブログをやるべきという話

「ブログで起業したい」と考える方は少なくありません。

たしかに、ブログは初期コストが少なくビジネスとしては魅力的ではあります。
しかし、現実にはブログ単体で起業するのは難しいです。

しかし、だからといってブログが無意味なわけではありません。
この記事では、「ブログで起業はできない」が「起業したらブログは必須」という理由をわかりやすく解説します

目次

ブログで起業は現実的に厳しい

「ブログで起業して自由なライフスタイルを手に入れたい」と考える人は多いです。

しかし、現実的にはブログ単体でビジネスを立ち上げるのは非常にハードルが高く、多くの人が途中で挫折してしまう人が多いです。

確かにブログは低コストで始められ、場所を選ばずに運営できる魅力的なビジネスです。

しかし、収益化までには時間と労力がかかり、成果が出るまでに半年から1年以上かかることも珍しくありません。

ブログ収益化には時間がかかる

ブログの最大の課題は、「収益化までに時間がかかる」という点です。

検索流入を得るためにはSEO対策が欠かせず、ドメインパワーやコンテンツの蓄積といった要素が評価されるまでには、どうしても数ヶ月以上かかってしまいます。

仮に毎日記事を書いたとしても、検索順位が安定し、一定のアクセスが集まるまでには数十記事〜百記事単位のコンテンツが必要です。

また、クリック型広告(Googleアドセンス)やアフィリエイトなどの収益モデルも、PV(ページビュー)に大きく依存するため、短期間で生活費レベルの収入を得るのは難しいです。

私は8年以上アフィリエイトをしていますが、0から30万稼ぐまでには半年以上は間違いなくかかります。

そのため、ブログ一本でいきなり起業して生計を立てるというのは、かなりリスクの高い挑戦といえるでしょう。

広告収入だけではビジネスになりづらい

ブログからの主な収入源として知られるのが、アドセンス広告やアフィリエイト広告などの「広告収入」です。

しかし、広告収入だけで安定したビジネスモデルを築くのは非常に困難です。

たとえば、Googleアドセンスでは1クリックあたり数十円程度の収入が一般的であり、月に数万円稼ぐためには数万〜十数万PVが必要です。

また、アフィリエイトも単価や成約率に大きく左右されるため、商品選定やセールスライティング、SEOの知識など総合的なスキルが求められます。

さらに、広告案件は外部サービスに依存する形になるため、単価の変動や終了リスクが常につきまといます。

こうした点からも、数年前と比較してブログだけで安定した収益を確保するのは現実的に難しいというのが実態です。

「アフィリエイトや広告収入だけ」というビジネススタイルは残念ながらほぼ崩壊しています。

副業としてなら成立する

とはいえ、ブログがまったく収益にならないというわけではありません。

本業の収入がある状態で副業としてブログを運営するのであれば、時間をかけて収益化を目指すことは十分可能です。

副業であれば生活費をブログに頼る必要がないため、心理的なプレッシャーも少なく、継続しやすいというメリットがあります。

特に、特定の分野に詳しい人や自分の体験を活かせる人は、アフィリエイトなどで着実に成果を出している例も多く見られます。

また、ブログで育てたメディアは将来的に「自分の商品やサービスを販売する土台」として活用することもできます。

その意味では、ブログで“起業する”のではなく、別のビジネスを起業した後にブログを“使う”という方が現実的かつ効果的な戦略だといえるでしょう。

起業したらブログをやるべき理由

「ブログで起業」は現実的に難しいですが、すでに起業している人にとって、ブログは非常に強力な武器になります

実際に、個人事業主・フリーランス・小規模法人を問わず、ブログを活用して集客や信頼構築を成功させている事例は少なくありません。

ブログは単なる情報発信ツールではなく、「検索エンジンからの見込み客の獲得」「専門性の可視化」「長期的に効果を発揮する資産化」の3点において、SNSや広告にはない強みを発揮します。

ここでは、起業後にブログを活用すべき理由を、具体的な活用法とあわせてご紹介します。

検索流入で見込み客を獲得できる

ブログ最大の強みは、「検索からの集客=検索流入」にあります。

Googleなどの検索エンジンで見込み客がキーワードを入力したときに、あなたのブログ記事が上位に表示されていれば、24時間365日、自動的に見込み客が集まる仕組みを作ることができます

たとえば、あなたが「起業サポートのコンサルティング」をしている場合を考えてみましょう。
「起業 準備 必要なこと」や「個人事業主 開業方法」などの検索キーワードで上位表示される記事を用意しておけば、その記事から自然に問い合わせや資料請求につなげることが可能です。

広告のように予算を使わずとも、検索結果から継続的にトラフィックを得られるのがブログの最大の魅力です。

しかも、見込み客はすでにそのテーマに興味・関心を持っているため、成約率も高くなりやすい傾向があります。

専門家はSEOで有利

起業家の中でも、特定の分野における専門知識や経験を持っている人は、ブログ運営においてSEOで有利に立てるというメリットがあります。

Googleは検索順位を決定する際、「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」という評価指標を重視しており、特にYMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれるジャンル──ビジネス、お金、健康、法律など──においては、その傾向が顕著です。

つまり、「誰がその情報を発信しているのか?」という点が評価に直結するため、起業家自身が専門分野での実績や資格を持っている場合、それ自体がSEO上の“強み”になります。

私のようなマーケッターにはない強みですね。

たとえば、行政書士として起業した方が「開業手続きの流れ」についてブログで解説すれば、それは実体験に基づいた信頼性のある情報として検索エンジンからも高く評価されやすくなります。

肩書きや経歴、事例紹介などをしっかりプロフィールや記事内に盛り込むことで、専門性が明確になり、競合と差をつけることができます。

また、専門家であればこそ書ける「深掘りした内容」や「具体的な事例」は、SEO的にも他の記事との差別化ポイントとなり、検索順位アップにつながる要因にもなります。

専門性があるからこそ、それをブログで“見える化”することで、SEO効果と集客力の両方を最大化できるのです。

アフィリエイトと相性が良いケースもある

ブログは自社サービスの集客や信頼構築だけでなく、アフィリエイトを組み合わせて収益化につなげることも可能です。

とくに、起業家が自分の専門分野に関連する商品やサービスを紹介する場合、読者との親和性が高く、成約率の高いアフィリエイトが実現しやすくなります。

たとえばコンサルタントであれば、「オンライン会議ツール」「情報収集に使える書籍」などを記事内で紹介することで、読者にとって自然な流れでアフィリエイトリンクを提示することができます。

こうした「自分の経験に基づいた紹介」は、単なる“広告”ではなく“リアルなレビュー”として読者に伝わるため、信頼性も高く、売上にもつながりやすいのが特徴です。

また、ビジネスジャンルは高単価なアフィリエイト案件が多い傾向があるため、広告収益を補助的に得たい起業家にとっては、効果的なマネタイズ手段になります。

ブログを起業後の集客基盤としつつ、相性の良いアフィリエイト案件を取り入れることで、情報発信と収益化を両立させる柔軟な運営が可能になります。

専門性・信頼性を伝えやすい

ブログ記事は、あなたの専門性や実績を読者に伝える絶好の場でもあります。

たとえば、業界のノウハウや事例、失敗談、クライアントの声などを記事として丁寧に発信することで、「この人は詳しい」「信頼できそう」と感じてもらえるきっかけになります。

とくにコンサルタントや士業、講師業など「人がサービスを提供するビジネス」では、サービス内容の違いだけでなく「誰から受けるか」が意思決定に大きく影響します。

そこで、ブログで人となりや考え方を発信することで、共感や安心感を持ってもらえるのです
ブログは、あなたの“信頼の土台”を築くためのメディアといえるでしょう。

SNSや広告と違いストック型資産になる

SNSやネット広告は即効性に優れていますが、発信が一時的で流れてしまうというデメリットがあります。

X(旧Twitter)やInstagramでどんなに良い投稿をしても、たいていは数日経てば見られなくなり、アクセスも激減してしまいます。

一方で、ブログは「ストック型コンテンツ」として長期間にわたって効果を発揮する資産メディアです。

1年前に書いた記事が今も検索され続けている、というのはブログではよくあることです。

たとえば「ブログ 起業 注意点」といった検索ワードに対して、あなたが過去に書いた記事が上位に表示されていれば、それは何もしなくても自動的に読者を集め、問い合わせにつながる営業装置として機能します。

さらに、記事の内容を定期的に更新すれば、長く価値を保ち続けることができます。

つまり、広告費が不要でコストをかけずに中長期で集客を支える仕組みづくりにもつながるのです。

このように、ブログは単なる趣味や日記の延長ではなく、起業後のビジネスを加速させるための本格的なマーケティングツールです。

ブログと相性がいいビジネス

起業後にブログを活用することで、見込み客を集めたり、自分の専門性を伝えたりすることができますが、実はブログとの相性が良いビジネスジャンルと、そうでないジャンルがあります

特に「情報性の高いサービス」や「検索ニーズが明確な業種」は、SEOとの親和性が高く、ブログを活用することで大きな成果を出しやすくなります。

士業・コンサル・講師業など専門職

税理士や行政書士、社労士などの士業、またはコーチ・コンサルタント・講師業のような「専門知識」を提供するビジネスは、ブログとの相性が非常に良い分野です。

理由はシンプルで、「専門性を文章で伝えやすい」「検索されやすい悩みを扱っている」からです。

たとえば、「開業届 書き方」や「助成金 社労士 相談」など、ユーザーは具体的な悩みや課題をGoogleで調べます。

検索結果にあなたのブログ記事が表示されていれば、信頼感を生みながら集客につなげることができます。

名刺代わりの自己紹介用のホームページではもったいないです。
具体的なノウハウや事例をブログ記事で発信することが、見込み客との距離を縮める大きな一歩になります。

アフィリエイトの案件も多いので、見込み客の獲得&アフィリエイト報酬も十分狙えます。

教室・サロン・スクールなど地域ビジネス

ヨガ教室、ピアノ教室、エステサロン、パーソナルトレーニングなどの、地域密着型ビジネスもブログと相性が良いジャンルです。

特に「エリア名+サービス名」で検索されやすいため、ローカルSEOとブログ記事を組み合わせることで、地域の見込み客にリーチしやすくなります

たとえば、「横浜 ピラティス 体験レッスン」や「札幌 エステ 人気」などの検索キーワードを意識した記事を定期的に投稿することで、自然検索から安定的な集客を実現できます。

さらに、教室やサロンの雰囲気、講師やスタッフの紹介、よくある質問への回答などを公開することで、はじめての人でも安心して申し込めるようになります。

「集客」だけでなく、「不安解消」や「問い合わせの後押し」という面でも非常に効果的です。

EC・ハンドメイドなど商品販売型ビジネス

自分で商品を販売しているECショップや、ハンドメイド作家などの商品販売型のビジネスでも、ブログを活用することで購入率アップやブランド力の向上につなげることができます。

たとえば、「使い方」「選び方」「比較」などのキーワードを意識してブログ記事を書くと、購入を検討している人の検索意図にマッチしやすくなります

「ハンドメイド アクセサリー おすすめプレゼント」や「天然石ブレスレット 効果 比較」など、検索ユーザーはすでに購入を視野に入れているため、ブログ記事から商品ページへの流入が非常に有効です。

また、自分の制作ストーリーやこだわり、製作過程などを記事にすることで、単なる“商品”ではなく“想い”を伝えることができ、ファンの獲得にもつながります

SNSと連携させて活用することで、短期的な拡散と長期的なストック型コンテンツの両立も可能です。

ウェブ制作・デザイン・ライターなどのクリエイター系

ウェブ制作やグラフィックデザイン、ライターなどのクリエイティブ系フリーランスにとっても、ブログは非常に相性の良いツールです。

自分の考え方や実績、ノウハウをブログで発信することで、「この人に依頼したい」と思ってもらえる信頼構築につながります。

また、「ホームページ制作 個人依頼 料金」や「Webライター 初心者 仕事の取り方」といった検索ニーズは常に存在するため、キーワードを意識した記事作成によって検索経由での問い合わせや仕事依頼も期待できます。

ペット関連ビジネス(トリミング、しつけ、ペットホテルなど)

トリミングサロン、ペットホテル、しつけ教室などのペット関連ビジネスも、ブログとの親和性が高いジャンルです。

多くの飼い主が「○○市 トリミング」「犬 吠える 対策」などのキーワードで検索をするため、地域名+ペットの悩みに対応した記事を発信することで、効率よく見込み客を集めることができます

たとえば、「初めてトリミングを受ける際の注意点」「子犬の夜泣き対処法」などのテーマは、ペットオーナーにとって実用的な情報であり、ブログ経由での予約や問い合わせにつながりやすくなります。

地域密着型ビジネスでありながら、しっかりとしたコンテンツを蓄積すれば、ストック型の集客メディアとして機能し続けるのが、ペットビジネスにおけるブログの強みです。

起業ブログを成功させるコツ

起業後にブログを活用して集客や信頼構築を目指す場合、ただ記事を更新するだけでは思うように成果につながらないこともあります。

本当に効果の出るブログを作るためには、いくつかの“差がつくポイント”を意識する必要があります。

中でも特に重要なのが、「キーワード選定を意識した記事づくり」と「継続的な情報更新」です。

キーワード選定とSEOの基礎を理解する

ブログ集客で成果を出すためには、「読者が実際に検索する言葉=キーワード」をしっかり意識することが欠かせません。

どんなに良い内容を書いても、誰にも検索されないキーワードを狙って記事を書いては、検索流入は望めません。

たとえば、あなたが「起業相談サービス」を提供しているなら、「起業 相談 東京」や「個人事業主 開業手続き」といった検索されやすいキーワードを調べ、その検索意図に合った記事を書くことが重要です。

専門家がサイトを運営するということはそれだけでSEO上有利です。
しかし、最低限のSEO知識は知っておかなければ競合他社と太刀打ちできません。

ブログ運営、いわゆるコンテンツマーケティングは今の時代どこでもやってますからね。

起業家としてブログを活用するなら、このSEOの基礎を理解し、「ただ書く」のではなく「検索されるために設計して書く」という視点を持つことで、大きな違いを生み出すことができます。

定期的に更新する

ブログは“書いたら終わり”ではありません。

検索エンジンは「最新かつ信頼性の高い情報」を評価するため、定期的に記事を見直し、更新することがSEOにおいて非常に効果的です。

たとえば、法律の改正や制度の変更、ツールの仕様変更など、時代とともに情報が古くなる分野は特に注意が必要です。

起業やビジネス関連のテーマは変化が激しいため、「1年前に書いた記事が今でも通用するか?」という視点で見直しを行いましょう。

また、Googleサーチコンソールで検索順位やクリック数が下がってきた記事を特定し、その内容を最新情報にアップデートするだけでも、再び上位表示されることがあります。

さらに、更新することでユーザーにも「このサイトはきちんと運営されている」「常に新しい情報が得られる」という信頼感を与えることができます。

ブログを“資産”として育てていくためには、定期的な更新が不可欠な習慣と言えるでしょう。

ブログは「ビジネスの加速装置」として活用しよう

「ブログで起業する」のは簡単な道ではありませんが、起業した後にブログを活用することは、非常に大きな価値があります。

実際にブログは、検索流入を通じて見込み客を集めたり、専門性をアピールして信頼を得たりと、ビジネスのあらゆる場面で力を発揮する“加速装置”のような存在です。

成果を出すためにはキーワード選定やSEOの基礎理解、そして定期的な更新が欠かせません。

単に書き続けるだけではなく、「読まれる・探される・信頼される」記事を書くことが、起業ブログを成功させるための鍵です。

ブログはすぐに効果が出るものではありませんが、コツコツと積み上げることで、やがて大きな成果につながっていきます。

ブログは、あなたの起業を加速させる“資産”として、きっと大きな力になってくれるはずです。

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