起業の相談が、「無料」でできる方法まとめ
「渋谷で教える起業先生」(毎日新聞出版)の著者 黒石健太郎です。
起業を考える学生を対象にビジネススクールを運営しています。
起業の相談を無料でできる方法がないか。
お金がない創業当時には、多くの人が考えることではないだろうか。
しかし、そもそもどうすれば無料で起業相談できるのかわからない、
また、それぞれがどう違うのかわからない、
どこに起業相談に行けばいいのかわからないなど、
いろんな疑問が想定されるため、
どんな人はどんな方法を活用するのが良いのか、整理をしてみた。
【目次】
1:無料で起業相談できる方法とは?
2:無料で起業相談する際の注意点とは?
無料で起業相談できるスポットとは?
無料で起業相談にのってもらう方法は数多く存在する。
では、そもそも、どんな選択肢があるのかを見ていきたい。
1:行政が取り組んでいるスポットへ相談に行く
今、安倍政権が2020年までに開業率を倍増させるため、
起業支援にかなり力を入れている。
そのため、各自治体で無料の起業相談ができるスポットはたくさん存在している。
皆さんの地元でも、「自治体名 起業相談」で検索すると、
出てくるのではないだろうか。
例えば、弊社が本社を置く渋谷区においても、
下記ページのように、いくつかの無料相談ができる場を設けている。
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/firm/yushijosei/sogyoshien.html
当該スポットのよい点としては、
行政が純粋な起業支援として取り組んでいるため、
ほとんど一切無料で、サービスを受けられる点である。
しかし、あくまで行政が運営する場であるため市場からの評価が甘く、
「起業支援」の結果にコミットすることもないし、
サービス水準向上への姿勢も弱く、
仕組みを作って終わりになっている印象を受ける部分もある。
私自身が、創業時に世田谷区の相談窓口に相談に行った際は、以下の印象であった。
窓口にいる職員は、資格保持者であることと事業運営経験が必要であるのか、「中小企業診断士」の資格を持っている人であった。ただ、事業運営経験と言っても、結果的に自治体窓口で働いているレベルであるからしてレベル感は想像される通り、「それって事業なの?」というレベル感の実績しかない方であった。そのため、頂けたフィードバックは、「そんなの分かってるわ」というレベル感で、資格勉強で学んできた机上の空論レベルを超えないアドバイスがもらえた程度であった。
おそらく、サービスクオリティが、窓口などによってばらつきが非常に大きいのではないかと想定される。
2:民間が取り組んでいるスポットへ相談に行く
民間では、ビジネルモデルに応じて、いくつかのステークホルダーが、その入り口として無料での起業相談に応じている。
①日本政策金融公庫・銀行・信用金庫などの金融機関
メガバンクなど銀行規模が大きくなればなるほど、創業期の会社は相手にしてもらえなくなるが、日本政策金融公庫や信用金庫など、創業期の零細企業を主に支援をしている金融機関では、親身になって相談にのってくれる。
私も、創業期は、地元の信用金庫の法人担当者に相談に行った。
「銀行から融資がもらえる事業計画にするには、どんな点が甘いか」ということを分かりやすくフィードバックをいただける。
信金の方は、中小企業の経営者の対応に慣れているため、親しみやすく、相談しやすい場であった。
ただ、「銀行から融資をもらえる事業計画」と、成功する事業計画というのが一致しているわけではないため、あくまで金融機関目線でのアドバイスがもらえるにすぎないと認識しておくことが大事そうである。
②シードアクセラレーターなどの投資家
事業計画書しかない段階の起業家を支援するシードアクセラレーターと言われる投資家も、相談にのってくれることがある。
ただ、銀行と異なり、投資家はごく一部の急成長する企業への投資発掘に注力しているため、切り口のシャープさと推進力の高さを初見で感じない限り、大したフィードバックももらえず、一度限りの接点で終わってしまう可能性が高い。
投資家がしばしば行うフィードバックとしては、「それって、Growthするの?」「もっとでかい市場を狙え」などが多く、急成長するかどうかが判断基準になったフィードバックが多い。しかし、すべての事業・起業家が急成長を目指すべきであるわけでもないため、彼らからもらえるフィードバックが、自身の事業目的と合致しない場合もある。事業目的が一致する場合のみ活用できると考えておくと良いであろう。
私の会社も、多くの投資家に参画いただいているが、あくまでいただけるフィードバックは、事業目的に紐づく範囲で参考にしている。
③税理士や会計士などの士業
創業手続きの請負や税務顧問契約の受注を目標にしている税理士や会計士が、創業前に無料でアドバイスにのってくれることもある。
士業の方々も、創業して事業が成功するほど、顧問料を引き上げることができるため、真摯になってアドバイスをくださることが多い。
ただ、会計上の数値をどうするかという観点のアドバイスが主軸になるため、事業自体の成功確率を引き上げるフィードバックがもらえるかどうかは人によるといったところであろう。
④知り合いの先輩起業家
創業者と同じ目線で議論できるのは、知り合いの先輩起業家であろう。起業に関連するステークホルダーがそれぞれの目線でアドバイスをくれるのとは異なり、同じ目線でアドバイスをもらえる。
私自身が創業した時も、上場企業の創業者に直接フェイスブックメッセを送り、多くの先輩起業家に時間をもらい、相談にのってもらった。そこでいただけたフィードバックが、もっともリアリティが高く、経営者の目線に寄り添ったアドバイスがもらえた。
ただ、若い創業希望者、特に学生起業希望者が相談に行く時などは、相談内容に本気度を感じない場合、「まずはうちでインターンしたら?」「まずは、一旦就職したら良いのでは?」と、自社の採用に引きこまれてしまう可能性もあるため、要注意である。
その場合は、「同じ経営者というレベルで見られていない」と反省し、相談内容のレベルを磨くことが大事であろう。
⑤WILLFU STARTUP ACADEMYなどのビジネススクール
私が、なぜ、起業を考える大学生を対象としたビジネススクールを運営しているか。それは、上記で出てきた各代替手段では、それぞれのポジショントークとしてのアドバイスしかもらえないからだ。
起業支援と称して、「ベンチャーへの就職支援」でマネタイズしたり、「販売代理業」でマネタイズしたり、「投資業」でマネタイズしている人々は、あくまで自分自身の立場の目的に沿ったアドバイスしか行ってくれない。
それでは、起業家一人ひとりに本当に寄り添った起業支援が行われない。
そのため、受益者負担型のビジネススクールとして運営し、一人ひとりの受講者に沿った支援に取り組んでいる。
無料での相談会や体験授業もおこなっているため、お気軽に参加いただきたい。
無料で起業相談する際の注意点とは?
上記に、各無料起業相談ツールを整理した通り、それぞれのツールごとにメリットデメリットがある。
何が一番のポイントかというと、それぞれの組織のマネタイズポイント、ミッションによって、もらえるアドバイスの方向性や内容が変わってくるということである。
また、アドバイスの品質も、ばらつきがあるということである。
そのため、アドバイスをいただく時に注意が必要なことは、「その人がどういう立場で、どういう目的で、このようなアドバイスをくれているのか」という発言の背景にある立場を正確に確認・理解しながら話を聞くことであろう。
相手のアドバイスを全て鵜呑みにしていると、意思決定を誤る可能性がある。
あくまで、自分の頭で考えて動くことを大事にしてほしい。
創業して以降、もっとも使える相談先というのは、同じ立場の経営者仲間である。ぜひ、仲間を増やすことを主軸に取り組んでみてほしい。
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