学生起業から事業売却に成功した事例!過去10年分まとめ!
先日の、goroo/横浜国立大学3年花房氏による
ユナイテッドへの大型事業売却を受け、
学生起業からスタートし、事業売却に成功した事例をまとめてみた。
創業者在学中に事業売却に成功した事例、
もしくは、在学中に起業した企業が継続し、
事業売却に成功した学生起業の事例を調べた。
(事業売却の期間は2007年~2016年9月)
学生起業からの事業売却に成功した事例の傾向
学生起業から事業売却に成功した事例には、以下の傾向が見られた。
①創業者が、創業事業の切り替え意思決定をできている
gorooも、創業事業「10代女子向けEC」から、「薄毛メディア」に事業転換して成長。
ミチシルベも、創業事業「アイドル応援事業」から、「自動車情報メディア」に転換して成長。
U-NOTEも、創業事業「大学講義ノート共有事業」から、「ビジネス情報メディア」に展開して成長。
などなど、学生視点に立脚した事業から、
途中の段階で、市場規模や顧客課題の強さなどを踏まえて、
市場選定をやり直した上で成長し、事業売却に成功している。
この意思決定ができることが、大事そうである。
②複数事業の立ち上げに取り組んでいる
「人生かけて挑戦できるテーマを考え抜いて挑戦しろ」という
意見も、起業マーケットの中には存在するが、
本領域では、コミュニティファクトリー、マイナースタジオ、ザノン、根岸氏など、
複数の事業を立ち上げている中で、
ヒットサービスが生まれ、事業売却に成功している事例が多い。
一つにとらわれずに挑戦し続ける、挑戦の数が、大事そうである。
学生起業からの事業売却 成功事例一覧
1.goroo株式会社
(代表取締役:花房弘也/売却額:約13.5億円/創業者株式シェア:約60%)
2014年1月、横浜国立大学経済学部3年(休学)の際に、goroo株式会社を設立。
同年5月に10代〜20代の女子向けショッピングアプリmeloをリリースしたが、翌年にサービスを方向転換。
薄毛に悩む人向けに特化した情報メディア「ハゲラボ」を立ち上げ、2016年9月にユナイテッド株式会社へ事業売却。
2.株式会社Candle
(代表取締役:金靖征/売却額:約12.5億円/創業者株式シェア:不明)
2014年4月、東京大学工学部システム創成学科3年の際に、株式会社Candleを創業。
女性向けの美容・ライフスタイルの情報メディア「MARBLE」をはじめとした複数領域での情報メディアの展開に加え、人気モデルによるメイク・ヘアアレンジ解説動画メディア「MimiTV」等の動画メディアも複数立ち上げている。
2016年10月にクルーズ株式会社へ事業売却。
3.株式会社コミュニティファクトリー
(代表取締役:松本龍祐/売却額:約10億円/創業者株式シェア:不明)
2016年2月、中央大学経済学部6年の際に、株式会社コミュニティファクトリーを設立。
2009年頃には「みんなでケンテイ」をはじめとするmixi向けアプリを数多く提供し、2011年には女性向けの写真加工スマホアプリ「DECOPIC」がヒット。
2012年9月にヤフー株式会社への事業売却に成功した。
4.株式会社ネイキッドテクノロジー
(代表取締役:朝倉祐介/売却額:約5億円/創業者株式シェア:不明)
2006年10月、東京大学法学部4年の際に、株式会社ネイキッドテクノロジーを創業。
2007年に新卒でマッキンゼーに就職するが、3年後の2010年8月にネイキッドテクノロジーに復帰し代表取締役に就任。
携帯電話向けのアプリをクラウドで管理するフレームワーク「Colors」を展開。
2011年9月、株式会社ミクシィに事業売却。
5.株式会社マイナースタジオ
(代表取締役:石田健/売却額:約2億円/創業者株式シェア:不明)
2011年9月、早稲田大学文学部4年(休学)の際に、株式会社マイナースタジオ(旧社名:アトコレ)を設立し、取締役に就任。2012年に代表取締役に就任。
創業当初はアート作品に特化した情報メディア「みんなの美術館 アトコレ(現サービス名:MUSEY)」を立ち上げた。
その後、ニュース解説メディア「The New Classic」や、おでかけに特化したキュレーションメディア「Banq」を立ち上げ、2015年9月に株式会社メンバーズへ事業売却。
6.株式会社U-NOTE
(代表取締役:小出悠人/売却額:約1億円/創業者株式シェア:不明)
2012年6月、上智大学外国語学部3年(休学)の際に、株式会社U-NOTEを設立。
同年同月にビジネス系セミナーや大学での講義のノートを共有できるソーシャルサービス「U-NOTE」を立ち上げる。
2013年6月、「U-NOTE」を若手ビジネスマン向けビジネス情報メディアにピボット、2015年10月には株式会社イグニスへ事業売却。
7.株式会社ラフテック
(代表取締役:伊藤新之介/売却額:不明/創業者株式シェア:不明)
2013年4月、BBT(ビジネス・ブレークスルー)大学グローバル経営学科在学中に、株式会社ラフテック(旧社名:BitGather)を設立、2014年1月にはお笑い系バイラルメディア「Curazy」を立ち上げた。
2016年9月、株式会社ベクトルに事業売却。
8.ザノン株式会社
(代表取締役:江澤拓宣/売却額:不明/創業者株式シェア:不明)
2014年8月、早稲田大学政治経済学部1年の際に、株式会社ザノン(旧社名:Woolop)を設立。
2015年1月に学生向け情報メディア「カレッジーノ」、2月には全国の大学・教授の口コミサイト「正直なシラバス」(現在はサービス終了)を開始。
2015年12月には「カレッジーノ」をピボットし、学生限定版NewsPicksとして運営。
2016年7月に株式会社ハシゴへ事業譲渡。
9.ミチシルベ株式会社
(代表取締役:金田卓也/売却額:不明/創業者株式シェア:不明)
2013年7月、慶應義塾大学経済学部3年の際に、ミチシルベ株式会社を設立。
2014年6月、アイドルを目指す女の子の夢を応援するプラットフォーム「ヒロインコレクション」を立ち上げる(現在はサービス終了)。
2015年6月、事業をピボットし、自動車の情報に特化した情報メディア「MOBY」を展開。
同年11月に、株式会社wincarへ事業売却。
10.株式会社Labit
(代表取締役:鶴田浩之/売却額:不明/創業者株式シェア:不明)
2011年4月、慶應義塾大学環境情報学部3年の際に、株式会社Labitを設立。
同年10月に、大学の時間割共有ソーシャルサービス「すごい時間割」を開始、2015年3月には株式会社ジョブダイレクトへ事業譲渡。
11.株式会社vsbias
(代表取締役:留田紫雲/売却額:不明/創業者株式シェア:不明)
2015年11月、関西学院大学国際学部4年の際に、株式会社vsbiasを設立。
不動産管理会社・個人オーナー向に物件選定から物件運用までワンストップで提供する「エアリノベ」や、複数の民泊仲介サイトでの物件管理業務を一元化するサービス「All in BnB」を展開。
2016年8月、株式会社メタップスへ事業売却。
12.妄想電話 (開発者:根岸侑平/売却額:不明)
2010年、東京工業大学在学中に、異性からの通話を擬似的に楽しめるスマホアプリ「妄想電話」や、キャラクター育成スマホアプリ「もやしびと」などの複数アプリを個人で開発。
その後、「妄想電話」を株式会社イグニス事業売却。
13.ALTR THINK株式会社
(代表取締役:森口拓也/売却額:約0.2億円/創業者株式シェア:不明)
2013年4月、早稲田大学社会科学部4年の際に、ALTR THINK株式会社を創業。
2014年4月、代表取締役に就任し、暇人同士のマッチングSNSである「暇スイッチ」をリリース。
同年10月に株式会社イグニスへ事業売却。
この記事を読んで、では、自分ではどうすれば起業できるのかと思われた方は、下記の記事をご覧いただくと、具体的なステップが明確になると思います。