マーケットリサーチ

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「収入の一割を貯金しろ。タネ銭もなく、事業はうまくいかない」ホテルニューオータニ創業者 大谷米太郎

最近、会議でホテルニューオータニへ月1で通っている。
そこで、創業者 大谷米太郎に興味を持ち、調べてみた。

まとめ

印象的だったのは、以下の3点。

「日雇い労働でも、普通の人の2-3倍の仕事を」
「大震災後も、すぐにどんぶり屋、雑貨店を立ち上げ」
「収入の一割を貯金しろ。タネ銭を貯めろ」

何をやっても、成果をあげるやりきる力、
環境変化から、常に市場を捉え、事業を形にする力、
次を見据え、いつでも挑戦し続けられるキャッシュ作り、
が大事なのだなと感じた。

ホテルニューオータニ創業者 大谷米太郎とは

1881/7/24-1968/5/19(享年86歳)
日本の力士(稲川部屋所属の元大相撲力士)、実業家
太平洋戦争前は鉄鋼王、戦後は日本の三大億万長者と称された

「日雇い労働でも、普通の2-3倍の仕事を」

貧農家庭の長男、31歳まで農家の小作人。

31歳で20銭を親から借りて裸一貫で上京。
保証人もなく田舎から出てきた単身者に仕事は見つからず、
日雇い人夫に。普通の人夫の2-3倍働くので重宝がられた。
しかし、食べるのが精一杯でゴミ箱も漁った。
力自慢だったために、稲川部屋からスカウトされ、大相撲力士に。
手の指に障害があったため、幕内に上がることを断念し、酒屋に転身。

「ネットワークの強みを生かし、取引形態で差別化」

酒屋では、現金取引を優先したことで利益を上げ、国技館一手扱いの酒屋に。
結婚を機に、さらに儲かる事業を求めて、鉄鋼圧延用のロールを創る東京ロール製作所を起業。
実弟を呼び寄せ、二人三脚で事業展開。

「大震災後も、すぐにどんぶり屋、雑貨店を立ち上げ」

1923/9/1の関東大震災で、工場が全焼。全焼後すぐに、焼け跡で、
飲食店を始め、一杯50銭の均一どんぶりを販売。続いて雑貨屋も開く。
工場に放置してあった「焼けたロール」もそのまま売れ、工場の再建に見通しが立つ。
酒屋も飲食店も、焼ける前の3倍に。震災復興に伴う鉄鋼需要に注目し、大谷製鋼所を設立。
建築関係の鉄鋼製品の鋳造で利益を上げた。
更に、材料の特殊鋼製造にも着手し、1939年に大谷製鐵を設立。
翌年には、各社を合併し、大谷重工業となった。
満州にも進出し、鉄鋼王と呼ばれた。

太平洋戦争で、満州地域の事業を失うが、朝鮮特需で活気が戻る。
余勢を駆って、星製薬を傘下に。企業買収や再建まで手を広げた。

ホテルニューオータニ開業後、経営不振が露呈し、開業翌年には社長の座を追われた。

1968年に脳腫瘍での死後、1977年、大谷重工業は大阪製鋼と合併し、合同製鐵に。
合同製鐵は、新日鐵住金グループに。

ホテルニューオータニ創業者 大谷米太郎の言葉

「収入の一割を貯金しろ。タネ銭を貯めろ」

「若い読者に行っておきたいこと、それは、『今から収入の一割を貯金しろ』ということだ。
タネがなくては、芽もでてくるまい。
自分で苦労して作ったタネ銭もなく、親や他人の財産をあてにしている人間に、ろくな人間はいない。
そうした人間の事業がうまくいこうはずもない。
自分の腕を磨くにはともかく、このタネ銭を持たなくてはできないものだ。
苦しみながらタネ銭を貯めていくと、そこにいろんな知恵、知識が生まれてくる。」

「苦労から生まれた頑張りと、ものに動じない根性」

「関東大震災で、工場も酒屋も全焼。しかし、直ぐに頭を切り替え、
翌日から工場と店の再建にとりかかった。焼けた店をショベルで墨を書き出し、
3日目にはバラックを建てた。3ヶ月、コンクリートの土間の上にゴザを敷いて寝起きして働き続けた。
その焼け跡で、飲食店を始め、一杯50銭の均一どんぶりを販売。
続いて雑貨屋も開く。工場に放置してあった「焼けたロール」もそのまま売れ、
工場の再建に見通しが立つ。酒屋も飲食店も、焼ける前の3倍に。

この大震災が発展をもたらした。人間苦労しなければいけない。
私だって皆と同じく焼け出された。その中にあって、土間で寝、真っ黒になって働いたのは、
苦労の中から生まれた頑張りと、ものに動じない根性があったからだ。」

「私は未だかつてころんだことはない」

「私の人生は、よく他人に七転び八起きの人生のように言われるが、
外見には波乱に富んだ人生のように見えても、
私自身としては階段を一段一段上がっていったもので、
私は未だかつて転んだことはない」

最後に

今週末は、クリスマス。
いろんなホテルに泊まったり、旅行に行くこともあると思う。

その時に、ふと、宿泊先の創業者をリサーチしてみると、
多くの学びがあるかもしれない。

大谷米太郎の行動を踏まえると、
「アルバイトをしていても、本当に周囲の2-3倍の成果を上げているか。
文句を言いながら他責にしていないか」
など、多くの気づきを与えられる。

こういった気づきを、どう自身の行動に反映させていくか、
これから、年末にかけて、来年の行動計画を立てる参考になれば幸いである。

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