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学生起業の基礎知識2019.07.09

起業するには、何から始める?成功の秘訣と3つのポイントを徹底解説

こんにちは。学生起業スクール「WILLFU STARTUP ACADEMY(ウィルフスタートアップアカデミー)」を運営する株式会社ウィルフの代表で、金沢大学特任准教授の黒石健太郎です。

これまで、延べ10,000人を超える起業志望者と会い、1,500人を超える方の起業をサポートしてきました。その過程で見えてきた起業の成功の秘訣と、3つのポイントを徹底解説します!

<目次>
起業とは?どうしたら起業家になれるのか
起業するときに必要なもの
起業を成功させる3つのポイント
実際に起業するための手続き
株式会社にするタイミングとは?
起業の際の注意点とデメリット
起業したいと思ったその時がスタート

起業とは?どうしたら起業家になれるのか

起業したいと考えている方のために、基本に立ち返って解説したいと思います。まずは、「起業」や「起業家」という、ゴールの状態を具体的に理解するところから始めましょう。ゴールの状態が明確になることで、その実現に必要なもの、ステップが明確になります。

小さなことでも始めれば「起業」、行った人が「起業家」

多くの人が、「起業」「起業家」というと、ソフトバンクグループ株式会社(以下、ソフトバンク)の孫正義氏や、株式会社ユニクロの柳井正氏を想像してしまいますが、この想像が大きな間違いです。彼らを想像してしまうと現状の自分とのギャップが大きすぎて、「私には無理だ」と萎縮し、踏み出せなくなってしまうからです。

実際、最終的な目標としてはそれだけの規模の起業家を目指すとしても、すべての起業家は、最初は小さな事業からスタートしていることに着目しましょう。最初、つまり一歩踏み出した時点で、「起業」はしており、踏み出した人は「起業家」にはなっているので、まずは小さくても事業をスタートさせた状態を、具体的にイメージするところから始めましょう。

例えば、ソフトバンクの孫正義氏でイメージした場合、現在はiPhoneを仮に100万台販売しているとしても、スタート時点は1台の販売から始まったはずです。すべての事業は、100万台からスタートするのではなく、1台の販売から始まり、それが10台、100台、1,000台となり、100万台になっていくのです。

いきなり100万台のiPhoneを販売するしくみを構築するイメージがわかなかったとしても、1台のiPhoneを販売しようと考えると、販売する方法もステップもイメージができるのではないでしょうか。

ちなみに、ソフトバンクの孫正義氏が手掛けた最初の事業は、海外に留学して現地の語学学校に通っているあいだに立ち上げた、学生食堂でした。

学校内に小さなキッチンがあったものの、活用されていなかったことに着目し、学校の事務局に掛け合って、焼きそばやワンタンスープなどを安く提供したことから始めています。

詳しくは、以下の記事をご覧いただければと思いますが、どんな起業家も、最初に立ち上げた事業は小さな事業からスタートし、そこでさまざまな気付きや学びを経て、大きな事業にステップアップしています。

▼詳しくはこちら
孫正義氏の学生起業家時代まとめ

起業家として成功するための流れ

起業のスタートとして、「iPhoneを1台販売する」「学内の空きスペースで飲食店を運営する」という話をしても、「そんな小さなことがやりたいわけじゃない」という反論が出てきます。

では、一般の人がイメージする、大きく成功した起業家になるための流れについて、整理しておきたいと思います。

<事業を成功させるための流れ>

1. ニーズの検証
小さく立ち上げる。

2. 収益性の検証
自分だけ、もしくは数人の仲間との事業運営だけで、黒字化を実現する。

3. 収益の再現性の検証
数人のアルバイトや社員を採用し、自分以外のメンバーで運営した上で黒字化を実現する。

4. 事業構造の整理
ここまでの検証結果を事業計画書にまとめる。顧客ターゲットと競合分析を踏まえてまだ満たされていない消費者のニーズを明確化し、自分たちの事業の優位性、事業構造を整理した上で、今後の計画も含めた事業計画書を作成する。

5. 資金と人の調達
事業計画書を基に、金融機関を回り、資金を調達する。調達できた資金を基に、人を採用し、事業を拡大するための体制を整える。

6. 規模の拡大
調達したお金と人で、これまで検証してきたことを拡大させていく。人が増えれば増えるほど、起業家の仕事から、人がモチベーションを高く働き続けるしくみを構築する、経営者の仕事に切り替わる。

上記の流れについて、まずはゴールから考えてみましょう。大きく成功している状態とは、自身が立ち上げた事業が、他拠点もしくは多くの人に利用されている状態であり、それが収益性も担保されて広がり続けている状態と考えられます。

その状態に必要なものは、「収益性がある事業」と、それを「運営する人」「採用に必要なお金」です。

これを、どのような順番で取り組めば入手することができるのかを逆から考えていくと、具体的なステップが見えてきます。

規模が拡大しているということは、資金と人が調達できているということです。

では、人とお金を調達するために何が必要かを考えると、先んじて「実績」が必要になります。

人を採用しようとなったとき、ほとんどの人は、給与が払われるだけの収益性が生まれている実績か、当面のキャッシュを手元に残せているほどの資金調達をした実績がないと、給与が本当に払われるかどうかという不安から、入社してくれません。

また、資金調達をしようとした際も同じで、ほとんどの金融機関は、実績がない起業家にはお金を出してくれません。銀行などから融資を得ようと考えた際は、黒字化している実績が必要ですし、ベンチャーキャピタルから資金調達をしようと考えても、株式会社化し、ユーザーを獲得できている実績が必要になります。

これらを踏まえると、人とお金を調達する「前」に、収益化できている実績、できれば、人とお金を投下すれば事業が広がるというところまでを証明した実績が必要なのです。

では、その実績をどうしたら構築できるか考えてみると、まずはお金がない状態からのスタートですので、最小限の人員、つまり自分一人だけで、事業を立ち上げることが必要になります。

当然、最初から大幅に黒字化できるほど甘くはないため、ほとんどの場合は、赤字です。

その状態から、以下のそれぞれの指標を、どうすれば引き上げられるのか、自分たちの事業の構造を整理し、改善と試行錯誤を地道に続けていきます。

<事業の実績を証明するための指標と算出式>

利益=売上-コスト

売上=客数×単価

客数=新規顧客+リピート顧客

客数を増やすことで売上、利益を伸ばし、試行錯誤を経て黒字化できた段階で初めて、利益を活用してアルバイトや社員を最小限採用します。自分以外の人材でもこの事業モデルが運用可能かどうか、収益の再現性の検証をしていきます。

ここまで検証できて初めて、資金調達・採用が可能な状態になります。

成功した起業家になりたいと考えたとき、これらのステップをひとつずつ乗り越えていくことを前提に、最初のステップは一人で小さく立ち上げるところからスタートすることになります。

起業するときに必要なもの

起業に必要な準備物は、事業内容によって変わってきますが、基本的には「商品・サービス」と「お金25万円」さえあれば、起業はできます。それ以外に必要なものはありません。

ただ、起業に必要なものを考えるにあたって、「経営資源(ヒト・モノ・カネ)」を準備しろという人もいます。これが正しいのかどうかを検証していきます。

起業するには、何が準備物として必要か

ヒト:仲間を増やすのは儲かってからでOK

まず、ヒトが必要かどうかについてです。

結論からいうと、「自分」一人さえいれば、事業は始められます。

一般的に、起業に踏み出す不安感が強い人ほど、誰かに依存したい気持ちが高まり、仲間を求めたがります。

ただ、そんな不安感と依存心がある時点で、うまくいかなそうだと感じますよね。リアルな経営者の視点で考えるとイメージがわくと思いますが、仲間を巻き込んだ時点で人件費が発生します。創業すぐの事業が収益を生み出していないフェーズから人件費を支出すべきかどうか考えると、解が見えるのではないでしょうか。

お金がないうちの創業者は「何でも屋」です。人に依存することなくすべての業務を最初は自分で巻き取って取り組むことで、会社の全体像を把握でき、事業の成功確率を引き上げることができます。

つまり、起業するために、人は必要ではありません。儲かってからで十分です。

モノ:あれこれ準備せず、最低限でOK

次に、モノはどうでしょうか。確かに、商品・サービスは必要ですよね。ただ、多くの人が勘違いするポイントとしては、いろいろな物をあれこれ準備しようとすることです。

MVP(Minimum Viable Product:顧客に価値提供できる最低限のプロダクト)という言葉があるとおり、初期段階ではニーズ検証だけができる、本当に最低限の商品があればOKなのです。

カネ:25万円の会社設立資金以外は、資金ゼロから可能

では、カネはどうでしょうか。冒頭に25万円と記載したのは、会社設立資金です。

このお金は、行政手続きにかかる費用であるため、削減が難しいもの。税理士を仲介することで、20万円くらいに下がることはありますが、どうしても20万~30万円はかかってしまうことを理解しておいてください。

25万円以上、お金が必要かについては、事業内容によって異なります。

例えば、店舗を構える場合、物件にかかる費用として、敷金・礼金や内装工事費が必要になってきます。

ほかには、物を製造販売する事業の場合、仕入れ費や製造費用などのコストが必要になるでしょう。

ただ、資金ゼロでも起業することはできます。

会社を設立せず、事業内容もサービス系の事業(学習塾、ネット広告代理業、採用支援サービス、メディア事業など)から取り組むことで、物理的な物を仕入れたり製造したりする必要がないため、資金ゼロでスタートすることが可能です。

このように、事業内容さえ選べば、起業のためのお金は必要ではなくなるのです。

成功のカギは、無駄金を使わないこと

利益を生み出す基本的な構造は、「利益=売上-コスト」です。

コストを先にどんどんかけてしまった場合、コストをかけた以上に売り上げないと、お金がなくなっていきます。しかし、売り上げてから、その売上の範囲内で次の投資を行う形にすると、初期のお金は必要ありません。

お金について考える際に、私たちが認識しておく必要があるのは、基本的に「起業はうまくいかない」という現実です。経済活動を歴史的に見ても、膨大な人が膨大な事業に挑戦し、失敗しています。その中でごく一部の事業が生き残り、成長しています。そのような失敗する確率が高いものに、最初からいきなり大きなお金を投じるべきかは、落ち着いて考えて判断すべきでしょう。

以上のことから、起業に必要な準備物は、商品・サービスと、会社設立なら25万円さえあればOKです。

25万円だけで会社設立を前提にした起業はできるものの、「あったらいいかな」と思われるものについて、以下にまとめてあります。ご興味があれば、ご覧ください。

▼詳しくはこちら
【起業に必要な資金】最低約69万の資金で、起業はできる!

起業を成功させる3つのポイント

起業し、拡大させるための流れや必要なものは解説したとおりですが、成功確率を引き上げるために押さえておくべきポイントが3つあります。

ポイント1 事業を死なせないこと

起業において、最もリスクが高くなるフェーズは「創業時」であり、「事業検証期間」です。そこをくぐり抜けて成長を始めた会社は、成長を続ける確率、維持できる確率が高くなります。反対に、創業期や事業検証期間のフェーズで、ほとんどの会社が死に絶えます。

ベンチャーキャピタルが創業時に投資した会社であっても、生き残るのが半分程度、成功するのは数%といわれています。つまり、プロが見極めて、良いと認めた事業であっても、ほとんどの事業はつぶれてしまうのです。

会社がつぶれてしまう理由はシンプルで、お金が尽きてしまうからです。

お金さえ尽きなければ、事業がうまくいかなくても事業内容を変えて挑戦し続けることが可能です。

そのため、成功のカギは、「事業を成り立たせることは難しくて、なかなか成功しないことを前提に、それでも生き続けられるしくみを構築すること」といえます。

シリコンバレーでよくいわれている言葉に、「Ramen Profitable(ラーメン代を稼げ)」というものがあります。

ラーメン代とは、「最低限の自分の生活費」を指しており、自分の必要最低限の生活費くらいはきちんと稼いでおけ、という意味です。

新しいサービス、新しい事業を立ち上げようとしてもほとんど成功しません。それによって収益を生み出すのは、難しいことがほとんどです。しかし、下請けの仕事を安く拾ってきて取り組むことは、想像以上に難しいことではありません。

例えば、ウェブ制作の仕事をクラウドソーシングサービス会社から請け負ったり、知人から採用支援や企画書作成など、会社運営に必要な一部の業務を請け負ったりするなど、始めやすい仕事はたくさんあります。

このような、確実性が高く、売上と収益を作ることができる仕事を並行して取り組むことで、最低限の人件費部分のコストをまかなうことができ、会社をつぶさずに続けることができます。

事業の創業期と検証期間はなかなかうまくいきませんが、その分、事業内容を変更し、さまざまな挑戦をし続ければ、ヒットが生まれる確率は上がり続けます。

まずは、死なないこと。何らかの事業をし続けること。これが成功の一番のカギです。

ポイント2 成功事例を拠り所にする

ほとんどの起業家は、「自分らしさ」「新しさ」を追求しすぎるあまり、世の中にまったくないサービスを考えようとする傾向があります。

しかし、世の中にまったくないサービスを考えたとしても、そのサービスがこれまで世の中にまったくなかったことには、理由があります。反対に、成功している事業にも理由があります。

その理由が、顧客ニーズの有無です。

顧客ニーズを拠り所にしないサービスや事業は、どんなものも成り立ちません。

顧客ニーズがあるかないかを判断するための最も簡単な方法は、現実の社会がどのように動いているかを分析することです。

成功している事業には、それだけお客様がついているということですので、確実に顧客ニーズがあるということです。

これまで世の中に存在しなかったサービスやアイデアは、すでに先人が思い付き、検証し、顧客ニーズにそぐわないとして、淘汰されていった可能性があります。自己中心的な自分らしさにとらわれすぎず、成功事例から学ぶことに注力しましょう。

ポイント3 謙虚に学び続ける

事業がずっとうまくいかず、フォローしてくれる人もいないと、そのプレッシャーに耐えきれず、うまくいかない理由を他責にしてしまう起業家もいます。

しかし、失敗の原因を他人のせいにした時点で、思考が停止していますので、事業が改善されることはありません。

結果、その起業家は終わりです。

起業家がコントロールでき、改善できるのは、自分しかいません。

「お客様が理解してくれない」「マーケットが理解してくれない」「従業員がダメ」「パートナーがダメ」など、ほかのせいにすることなく、自分自身、自分の会社、自分のサービス・事業を磨き続けましょう。

実際に起業するための手続き

法人化することなく、個人で事業を立ち上げようと考えたとしても、法律上の手続きはいくつか必要です。

また、事業内容によっては、許認可・届出などの手続きや、資格が必要になる場合があります。例えば、人材紹介サービスであれば有料職業紹介事業許可証の取得が必要ですし、不用品の回収販売事業であれば、古物商許可証の取得が必要になります。

さまざまな形態で起業できるようになった昨今、起業するスタイルごとにどのような手続きが必要になるのかふれておきましょう。

個人事業主として起業する

個人事業主として起業するには、事業をスタートしてから1ヵ月以内に、税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。手数料などはかかりません。

また、税務上の優遇を受けるために青色申告を適用するには、承認申請が必要になります。これも、開業届とセットで手続きを行っておくと便利です。

株式会社として起業する

株式会社化の手続きは、自分自身ですべて行おうとすると、複雑な手続きが必要となります。

しかし、「会社設立 freee」や「マネーフォワード 会社設立」といった、会社設立のサポートサービスを活用することで、簡単に手続きを行うことができます。

おもな必要項目は下記のとおりです。

・社名(商号)
・住所(本店所在地)
・事業内容(会社の目的)
・資本金額
・発行可能株式総数
・代表取締役
・取締役の任期
・決算日

これさえ決めておけば、必要項目を記入するだけで、会社設立の手続きがラクに進められます。

このほか必要になるのは、手続きにかかる費用としておよそ25万円と実印です。

実印を持っていない方は、この機会に作成し、準備しておきましょう。

M&Aを通じて起業する

M&Aとは「合併と買収」という意味で、会社同士の合併や大企業による買収などで使われる用語です。

つまり、既存の会社を買って、経営者になる方法があるのです。

『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門』(講談社/三戸政和・著)という書籍が流行って以降、実際にM&Aを通じて、起業しようとする方も出てきているようです。

M&Aの場合、すでに事業内容や商品もあり、しかも売上と利益も立っている段階でスタートできるため、ゼロからの起業と比べてリスクが低いように見えるかもしれません。

しかし、いい会社であれば、競争力が高い会社がスピーディーに買いにいっています。M&Aは熾烈な情報戦ですので、個人が価値のある会社を見つけることは、至難の業です。

いい会社が見つからなければ、無理せず、自分自身で事業検証をスタートしていくといいでしょう。

万一、いい会社が見つかった場合は、株式取得後、法務局で登記申請を行う必要がありますので、忘れないようにしてください。

株式会社にするタイミングとは?

「起業」とは「事業を起こす」ことですが、中には「起業=企業を起こす」、つまり株式会社化する前提で起業を考えている方もいらっしゃると思います。

ただ、株式会社化するかどうかは、その事業を成長させるため、収益を広げるための手段、つまり選択肢のひとつであり、必ずしも目的ではないことは押さえておきましょう。

株式会社を作ることがゴールではありません。事業を成長させ、収益を拡大させることがゴールなのです。

それでは、個人で起業した場合、どのようなタイミングで株式会社にすればいいのか、見ていきましょう。

タイミング1 利益が大幅に増えたとき

多くの起業家が株式会社化する、最もわかりやすい目的は節税対策です。

課税の構造について簡単に説明しておきますと、所得税といった税金は、利益に対してかかります。

利益=売上-コスト

利益は、上記の計算式で算出できますが、会社か個人かによって、「コスト」に含まれる内容が異なります。

例えば、自分自身の給与。これは、個人で事業を行っている場合はコストとして含まれませんが、株式会社の場合は、「役員報酬」としてコストに含まれます。

コストに含まれると何が良いかというと、まず「利益」が減ります。「利益」が減るということは、課税される対象の金額が減りますので、納めるべき税金も減るというわけです。

このように、売上が成長し、自分自身に残る報酬部分が多くなり、課税額が大きくなった段階で、株式会社化するというのがよくあるパターンです。

タイミング2 人を採用したいとき

節税対策以外に、株式会社化する価値として大きいのは、採用力が向上することです。

個人で行っている事業が軌道にのり始める中で、そろそろ人を採用して事業が本当に収益を生むのか再現検証を進めたいと考えた場合、いざ人を採用しようと思っても、優秀な人はなかなか集まりません。

そこで、採用力を強化するための一環として、株式会社化することは意味がありますし、タイミングとしても良いといえます。

タイミング3 資金調達したいとき

さらに、株式会社化が必要と思えるタイミングは、資金調達の段階です。

銀行から融資を受ける場合、株式会社化していると必要書類が多く手間はかかりますが、その分信用度が上がり、資金調達しやすいという側面があります。

また、法人化して、株式会社として借入れを行った場合は、個人とは別の債務になるため、万一事業がうまくいかずに会社のお金がなくなったとしても、連帯保証人になっていない限り、個人に債務は残りません。個人で資金調達するよりも、株式会社化してからのほうが、メリットがあるというわけです。ただし、実態として、中小企業が金融機関から借入れを行う場合、経営者が連帯保証人になることが多く、その場合は債務が個人へ残ることになりますので、注意が必要です。

なお、ベンチャーキャピタルから資金調達を受けようとする場合は、株式会社であることが前提条件になります。ベンチャーキャピタルは、投資先の株式を売却することで売買差益を得ることを目的にしているからです。

資金調達を考えたときも、株式会社化を検討するタイミングといえるでしょう。

タイミング4 急成長したいなら最初からでも

個人事業主としてやっている事業の場合、「いつまでやるのかわからない事業」「個人に依存していて、その人がいなくなると回らない事業」「株式会社化するほどではない事業」ととらえられがちです。

結果として、会いたい人(大企業取引先、金融機関、投資家、優秀なパートナー候補者など)にも会えないということが生じます。

まだ何の実績もなく、お金もなく、何も立ち上がっていない段階であったとしても、株式会社化することで、周囲に本気度が伝わり、会える人の範囲が広がり、結果として会社の成長スピードが大きく引き上がることがあります。

こういった付加価値を考えると、会社を急速に成長させたいと考えている方にとっては、いつ株式会社化しても良いということになるでしょう。

起業の際の注意点とデメリット

近年、働き方が多様化し、昔よりも起業しやすくなったといわれています。気軽に、小さなことからスタートできる起業ですが、いくつかのデメリットも存在します。

それを認識した上で、ぜひ、起業にトライするかどうかを考えてみてください。

収入の安定性は損なわれる

平均報酬額については、起業する前と後で、ほとんど変化がありません。

しかし、平均値は変わらなくても、下層の比率と上層の比率がそれぞれ増え、中間層が減少しています。

具体的には、下記の図を見てください。

これは、日本政策金融公庫総合研究所が2017年度に発表した「新規開業実態調査」から、図を作成したものです。

■開業前後での報酬月額の変化
起業前後での報酬月額の変化

毎月の報酬が50万円以上になる割合が増えているのは喜ばしいことですが、20万円未満の層が増えていることにも注目です。

意図せず下層に落ち込まないよう、最低限のラーメン代を稼ぐための行動に、きちんと取り組んでみてください。

労働時間は増える可能性がある

同じく、日本政策金融公庫総合研究所の2017年度「新規開業実態調査」によると、起業する前と後で、労働時間の実態は次のとおりになりました。

■開業前後での労働時間の変化
起業前後での労働時間の変化

週に49時間以上働いている人の比率が、開業前の52.8%から、起業家になったことで63.7%まで増加しています。

平均値は、1週間あたり49.4時間から、53.5時間になり、4.1時間も増加しています。
決して、楽に稼げるような状態ではありません。努力の賜物で稼げるようになるのです。

強烈な不安感に襲われる

会社員時代は、当たり前に入ってきていた定期的な報酬が、多くの場合ゼロになります。

仕事を獲得できなければ増えることがない貯蓄が、ほぼ間違いなく、最初の数ヵ月は減り続けます。

将来、仕事が獲得できる見込みがない中で、生きているだけでコストがかかっていく。貯蓄が減っていく…。

この不安感は経験してみるとかなりつらいです。

かといって、そんな悩みを家族に相談しても、家族全体が不安に襲われるだけです。

仕事が取れるようになっても、その仕事がいつまで続くか保証はありません。

この強烈な不安感は、おそらく、当事者意識を持った起業家であれば、ずっと続くことになるでしょう。

強烈な孤独感に襲われる

経営者が孤独であるという言葉はよく聞くと思いますが、本当に孤独です。

従業員に対する不満を感じても、そんなことをほかの従業員に相談できるわけがありません。

事業戦略や会社の方針を決めることに不安を感じても、会社の将来に不安を感じていると伝わってしまうリスクがあるため、迂闊に相談もできません。

資金繰りが苦しくなっても、その苦しい現状が外部に漏れ伝わると、会社の取引先に不安が広まってしまうため、これも迂闊に相談はできません。

起業家の悩みは尽きることがない一方で、相談できる人が限られているのです。

結果、誰にも相談できず、誰にも助けてもらえない。この強烈な孤独感を抱きながらも、最後は自分で乗り越える。この姿勢が、起業家には求められるのです。

起業したいと思ったその時がスタート

起業することにデメリットがあることは確かです。しかし、実際に起業した人に対して行われた起業への満足度についてのアンケート結果を見てみると、満足という人は69%、不満足という人は9%となっており、圧倒的に満足度が高いという結果になっています。

起業の総合的な満足度

満足度が高い背景を調べてみると、最大のポイントは、「やりたいことができている」ことへのやりがいが最も大きいようです。

どれだけ労働時間が増えても、給与水準が多少減っても、つらい孤独や不安にさいなまれても、それでも自分は起業したい。そう思ったときがスタートです。

最初の理由は人それぞれです。

崇高な目的もビジョンもいりません。

あなたの人生の決め方を、あなた自身で決められる。

真に実現したい生き方をするために、この記事にまで至った皆さんは、ぜひ起業に挑戦してみてください。

▼起業して成功するための具体策については次の記事を参照してください!
起業に必要な準備とは?事業成功の秘訣を7つのステップで解説します

<著者プロフィール>
著者:黒石健太郎

2006年、東京大学法学部卒。株式会社リクルート入社後、新規事業の戦略企画、立ち上げに従事。2013年6月、起業に特化したビジネススクールを運営する株式会社ウィルフを設立、代表取締役社長に就任。サイバーエージェント主催起業家コンテスト「アントレプレナー・イノベーションキャンプ」優勝。2018年9月より、金沢大学 特任准教授。ほか、関西学院大学や近畿大学でも教鞭をとる。著書に『渋谷で教える起業先生!』(毎日新聞出版)がある。

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