卒業生起業家インタビュー高橋健(電気通信大学大学院1年)
「エンジニア学生が『起業』を学ぶ理由。
起業スキルを身につけ、最短で『稼げる』エンジニアに」
電気通信大学大学院 情報理工学研究科 1年(受講時)
高橋 健
WILLFU STARTUP ACADEMY 第21期生
—ただのアイデアに価値はない。
収益を生み出す仕組みまで必要—
大学4年の時に、学内で開催されていたハッカソンに出場したことがきっかけでプログラミングにはまりました。
「自分で考えて作ったものが動く」ということの楽しさに改めて気づき、1年間ひたすらいろんなハッカソンに出場しまくりました。
結果、何度か入賞し「これはいける!」と思ったアイデアを実現しようと、幾つかの企業を回ってプレゼンしてみました。
ただ、実際やってみると現実は甘くなく、「そのアイデアいいね!」とは言ってもらえても、「一緒にやろう!」と言ってくれる会社は、結果1社もありませんでした。
そんな時にウィルフを知り、ただのアイデアには何の意味もなく、それがちゃんと収益を生み出すビジネスモデルまで作れないとダメだと考えたため、まずは本気でビジネスを学ぼうと思って入学を決めました。
—泥臭くても、
「自分で稼げる」という感覚—
受講中、最初の事業立ち上げでは、自分の時間をバイトなどに費やす以外の方法で「稼ぐ」というイメージが全く湧かず、まずは無料で仕入れられる商品をたくさんかき集めて、地道にヤフオクやメルカリで販売するという事業に取り組みました。
やっていたことは地道な作業でしたが、それでも、今までずっとやってきて1円にもならなかったハッカソンのアイデアより「稼げる」という経験ができたことに感動を覚えました。
最初にこの「自分の力でも稼げる」という感覚が身についたので、2回目以降の事業は手段にもこだわり、自分のやりたいプログラミングで稼ぐということにピンをとめて事業アイデアを考えました。
結果、学生に対して採用のプロモーションをしたいという企業のニーズに気づき、大学の学祭にpepperを設置し、その会話アルゴリズムを自分が開発して、企業広告を出すというプランを実行しました。
これは、今までの自分の「アイデアを考えて、企業に持って行く」という順序から、「企業のニーズを考えて、アイデアを出す」という様に、考える順番が180度変わった大きなきっかけでした。
この時の経験で初めて、好きなプログラミングで「売れる」商品を作ることができるようになりました。
–企業とエンジニア学生のミスマッチ解決を–
ウィルフ卒業後は、pepper事業を行って気づいた新たな課題の解決に取り組み始めました。
採用マーケットを見てみると、実はエンジニア学生が圧倒的に不足していて企業の需要が高まっている一方、当のエンジニア学生は自分の価値に全く気づいておらず、ただなんとなく大学生活を送っている人が非常に多かったんです。
このミスマッチを解決するため、電気通信大学生向けのキャリア支援メディア「UEQareer」を開発、運営し始めました。
今では、メディア運営だけでなく大学の名前を借りて企業との交渉やイベント開催をできるようになってきています。
◆UEQareer
http://ueqareer.net/
電通大生がエンジニアとしてのキャリアについて、知って、考えて、行動していけるプラットフォーム
また、運営は4年生から一緒にハッカソンに取り組んでいたプログラミングチーム「REDIMPULZ」で行っており、このチームと事業は近々法人登記し、収益化を目指そうと考えています。
◆REDIMPULZ
http://www.redimpulz.com/
ハッカソンやアイディアソンに参加し、開発を行う、電気通信大生を中心としたチーム。
2年間で10以上の受賞経験を持つ。
メンバーは現在11名。
ただ、実はウィルフに通っている期間に並行して就職活動を行っており、来春からは社員の副業も認められている、フューチャーアーキテクト社に内定が決まっています。
そのため、今後しばらくは就職と起業という両方の選択肢を両立して、自分の働き方を確立していくつもりです。
–エンジニア学生は
「起業スキル」で周囲の一歩先へ–
最近はプログラミングを学ぶ学生も増えており、スキルのある人も急激に多くなっていると思います。
ただ、そういった人を改めて見てみると、ただ闇雲に自分がいいと思うものを作っているだけの人が多いのではないかと感じます。
ウィルフ入学前の自分もそうでした。
しかし、結局それだけでは顧客に受け入れられ、収益を生むサービスはなかなか生まれてきません。
ただ、そういったスキルを持った学生こそ、起業家としてビジネスを実践するスキルを同時に身につけることで、周りからさらに1歩も2歩も抜き出て成長できる大きな可能性があると思います。