起業するには必要な資金はいくら?業種別の必要資金額から資金調達のコツまで
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起業するには必要な資金や資金調達方法がわかる記事
読者の皆様こんにちは。
WILLFU Lab編集部です。
多くの人が、起業するには資金が必要と考えており必要な資金額や資金調達の方法を調べているのではないしょうか。
この記事にたどり着いた方も、
・起業するにはどれくらいの資金が必要なのか知りたい
・起業資金を調達する方法が知りたい
・起業資金を調達するにはどうすれば良いか分からない
という方が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、WILLFU出身の資金調達済起業家へのインタビューや日本政策金融公庫の「2019年度新規開業実態調査」、WILLFU代表の黒石健太郎のインタビューをもとに、
①法人と個人事業主で起業するには必要な資金の額
②業種別の起業に必要な資金の額
③美容室など具体的なサービス毎の起業に必要な資金
④先輩起業家から学ぶ資金調達の方法と調達のコツ
のて4つの章に分けてご紹介したいと思います。
次にこの記事の目次を用意していますので、読者の皆様が知りたいと思う情報から確認してください。
この記事の目次
【法人/個人】起業するには必要な資金は個人事業主なら0円、法人での起業なら10~25万円
【業種別】起業するには必要な資金はこれくらい2019年度新規開業実態調査から紐解く業種別の起業資金
先輩起業家から紐解く起業するには必要な資金の額
先輩起業家から紐解く起業資金の調達方法
資金調達済起業家から聞いた資金調達の成功要因
【法人/個人】起業するには必要な資金は個人事業主なら0円、法人での起業なら10~25万円
合同会社や株式会社などの法人を設立する場合、法人を設立せず個人事業主で行う場合で、起業するには必要な資金が異なります。
法人と個人で起業する場合の資金はそれぞれ次の通りです。
・法人で起業するには10~25万円必要
→合同会社:10万円
→株式会社:25万円
・個人事業主で起業するには0円
→税務署に開業届を提出するだけでOK
読者の皆様にも馴染みのある株式会社や合同会社を設立費用の内訳は、それぞれ以下の通りです。
【株式会社】
① 定款の収入印紙代:4万円 (ただし電子定款では不要)
② 公証人への手数料:5万円
③ 登録免許税:15万円(または資本金の0.7%の金額の高い方。ex. 資本金が3000万円なら21万円必要)
④ 登記時の謄本手数料:約2000円(1ページ250円)
【合同会社】
① 定款の収入印紙代:4万円 (ただし電子定款では不要)
② 登録免許税:6万円(または資本金の0.7%の金額の高い方。ex. 資本金が1000万円なら7万円必要)
③ 登記時の謄本手数料:約2000円(1ページ250円)
先輩起業家から紐解く起業するには必要な資金の額
ここでは、日本政策金融公庫の「2019年度新規開業実態調査」と、WILLFU代表の黒石健太郎の知人へのインタビュー結果をもとに、先輩起業家の起業資金について紐解いていきましょう。
日本政策金融公庫調べ:起業費用は平均平均1055万円!?
日本政策金融公庫が1991年から毎年発表している、「新規開業実態調査」。
その2019年度版の調査によると、調査に協力してくれた2,137社のうち、開業費用が500万円以下の方の割合が40.1%、開業費用の平均値・中央値はそれぞれ、1,055万円と600万円ということがわかりました。
※日本政策金融公庫が、2018年4月から同年9月にかけて融資した企業のうち、融資時点で開業後1年以内の企業8,260社(不動産賃貸業を除く)を対象に行った調査。回答したのは、2,137社で、経営形態は個人企業63.5% 法人企業36.5%。
あくまで推測ですが、業種は「サービス業」(25.9%)、「飲食店・宿泊業」(15.6%)、「医療・福祉」(14.7%)の順に多く、人件費や設備費、賃料が必要なため平均すると、1000万円以上の起業費用になっているのではないかと考えられます。
筆者の母の起業費用は約15万円
筆者の母も、50歳半ばの時に起業したので起業にかかった費用を聞いて見ると、約12万円ということでした。
内訳を聞いてみると
① 合同会社設立費用:約11万円
② 実印制作、名刺制作費用:約1万円
人件費や広告費、通信費が掛からなかったのか聞いてみると、
1.1 オフィスなどは借りず、自宅開催のイベントで起業した
1.2 有料広告はせず、Facebookやブログなどで集客を行った
1.3 従業員が自分一人、人件費などがかからなかった
という回答が得られました。
人件費やオフィス代がかからなかったことに加え、アメーバブログやFacebookなどの無料サービスを使っていたため通信費がかからず、低コストで起業できているようです。
そして、なぜ個人事業として起業したのではなく、法人を設立したのかというと、個人事業の所得税と法人の法人税を比較した際、つまり税金面で法人を設立した方が中長期的にみてお得と考えたからでした。
起業に必要な費用の準備の方法
起業に必要な費用を準備するオススメの方法として、下記の3つの方法があります。
①出資を受ける
②金融機関や個人からの借入
③補助金・助成金などの資金援助
※勿論個人の貯金・預金を使うという費用捻出方法もありますが、ここでは紹介しません。
起業に必要な費用の準備方法①出資を受ける
出資とは、ベンチャーキャピタルや個人投資家から事業の成長性に共感してもらい、文字通りお金を出してもらうことで、以下のメリット・デメリットが存在します。
【メリット】
1.1金利負担がない
1.2返済義務がない
1.3担保が必要ない
1.4出資者からのアドバイスなど、援助が受けられる
【デメリット】
1.1経営権の一部譲渡が必要
1.2柔軟な経営が困難が困難になる可能性も
出資には「金利負担がない」ことや「出資者からの援助がある」というメリットがある一方、経営権を一部譲渡するため、出資者の反発から「事業の方向転換などが困難になる可能性」があります。
起業に必要な費用の準備方法②金融機関や個人からの借入
借入とは、金融機関や個人からお金を借りることで、以下のメリット・デメリットが存在します。
【メリット】
1.1 経営権を一部譲渡する必要がない
【デメリット】
1.1 返済義務がある
1.2 金利が発生する
1.3 資金の使い道が限られる
出資と異なり、借入をする際に経営権を一部譲渡する必要はありません。
その代わり、返済義務が発生することや借りる目的以外で資金を使うことはできません。
起業に必要な費用の準備方法③補助金・助成金などの資金援助
補助金とは、政府や地方自治体が経済活性化などの国策の達成を目的とした、原則返済義務のない支援制度のこと。
そして、メリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
1.1 返済が不要
【デメリット】
1.1 公募期間の定めがある。
1.2 給付の倍率が高い
補助金も出資と同様に、返済の義務がありません。
しかし出資や融資とは異なり、公募期間が決まっておりタイミングがずれてしまえば、そもそも補助金の申請ができないというデメリットが存在します。
では、最後に先輩起業家はどのように費用を集めているのか、日本政策金融公庫の「2019年度新規開業実態調査」のデータを元にご紹介します。
先輩起業家は金融機関からの融資で費用を調達している!
2019年度新規開業実態調査によると、先輩起業家は下記の方法で費用を調達しているようです。
①金融機関からの借入:平均847万円(平均調達額に占める割合は68.4%)
②自己資金:平均262万円(同21.2%)
③親類・知人からの借入:平均92万円(同7.4%)
④その他:2.9%
日本政策金融公庫のデータによると、金融機関からの借入と自己資金という方法で、起業の費用の大部分を調達するのに活用されていることがわかります。
※なお、WILLFU出身の学生起業家をみると、ベンチャーキャピタルなどからの出資により起業費用を調達している印象です。今度調査したら、この記事に載せたいと思います。
資金調達済起業家から聞いた資金調達の成功要因
WILLFU出身で資金調達に成功した起業家に、資金調達の成功要因を聞いてみたところ、以下の要因が共通していました。
一定基準に達しているプランを基に、投資家とつながれる
自分たちの仮説と、投資家が投資したい事業領域がマッチしていた
事業の磨き込みを泊まり込みで徹夜でやり続けていた
逃げずに対応し続けたこと
投資家と起業家も、人間関係で成り立っています。
だからこそ、一緒に仕事をしたいと思われるような誠実さが大事だと感じています。甘いことを言えば、今の能力値が大人の起業家と比べて低いことなんて知られてしまっている事実。
大事なのは、今の能力ではなく、いただいたフィードバックをちゃんと自分の頭で考え、咀嚼し、反映して成長し続けること。
こんな4つが評価に繋がったのではないかと考えています。