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【最新版】女性が利用を検討すべき起業支援制度や助成金を徹底解説!

目次

女性にオススメの起業支援制度や助成金をご紹介!

こんにちは。

WILLFU Lab編集部です。

起業を志す方が利用を検討すべき起業支援制度は数多く存在しますが、多くの方が支援制度を使いこなせていないのではないでしょうか。

この記事にたどり着いた読者の方も、使うべき起業支援制度が何か知りたい、オススメの助成金や補助金が知りたいという方が多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、数ある起業支援制度の中でも特に、女性の方にオススメの起業支援制度や助成金についてご紹介します。

目次

【前提】助成金とは?補助金・融資・出資との違い
女性起業家にオススメの助成金と補助金10選
助成金・補助金で資金調達をするメリット・デメリット
資金調達をしたい女性起業家が相談できるオススメ機関・団体・士業
女性起業家を狙った悪徳な起業セミナーや起業コンサルにはご注意を!

【前提】助成金とは?補助金・融資・出資との違い

助成金とは、その多くが厚生労働省管轄による「雇用の増加や人材育成を目的とした」資金支援制度です。主な特徴は下記の2点となります。

・申請に当たっての資格要件を満たしていれば、返済不要の資金が給付されます。
・受給した企業は、法令違反のない会社との信用が得られます。

助成金は企業が休業者の雇用を維持しているなどの要件を満たしていれば給付され、上述のとおり返済不要です。
企業が支払った金額の一部を後から受け取れる制度なので、事前に要件を満たすための実施計画書を作成・実施し、事後に申請することとなります。

助成金の財源は雇用保険であり、この制度を利用する企業は労働関係の法令違反がないことが条件となるため、助成金を利用すると結果的に会社の信用に繋がります。

助成金と補助金の違い

補助金とは、主に経済産業省や地方自治体が管掌して給付している場合が多く、それぞれが個々の政策を推し進めるために、政策目的に合致する事業を行う会社や個人事業主を支援することを目的とした制度です。

上述した助成金が主に雇用の増加や安定を目的としているのに対し、補助金は事業を通した公益を目的としています。

集約すると、雇用を安定させるために給付されるのが助成金、公益となる事業を創造するために給付されるのが補助金と区別されます。

なお、助成金は申請に際して資格要件が満たされれば大多数が給付を受けられるのに対し、補助金は公益事業の達成にふさわしい企業をしっかりと選定する必要性から、厳しい選考が求められます。

助成金と融資の違い

融資とは、金融機関からの借入を意味します。

つまり「借金」ですが、生活費や住宅、また車や洋服などの物品を購入するためにお金を借りるのではなく、主な目的は事業のために使う資金です。

事業で利益を生むためにお金を借りるので、一般的な消費目的とは異なり、資金を元手に資金を拡大させることによって事業拡大を目指すものです。

助成金が雇用の増加や人材育成を目的とした、公益に資するための制度であるのに対し、融資は主に民間企業などが営利追求による事業拡大を目的として利用する制度です。

また、決定的な違いは、前者が返済不要なのに対して、後者は有利子での返済が義務付けられている点です。受給資格にも公的要件の有無に差異があります。

助成金と出資の違い

出資とは、事業の成功や成長を期待して資金を提供する行為です。例えば株式投資などはその代表的な事例といえます。

株式投資以外にも様々な形態での出資がありますが、出資者は自分が提供した資金を回収できる保証は全くなく、最悪、自分の出資した全額がゼロとなるリスクもあります。

これが有利子での回収を前提とした融資との決定的な違いです。

出資と助成金(補助金もほぼ類似)が大きく異なる点としては、出資が民間企業を中心とした事業支援であるのに対し、助成金は公的目標達成に資する返済不要の制度という違いが挙げられます。

また、出資(融資)は民間金融機関が、助成金(補助金)は国や自治体の公的機関が実施するという根本的な制度の違いもあります。

女性起業家にオススメの助成金と補助金10選

【助成金】

①キャリアアップ助成金
②雇用関係助成金
③地域中小企業応援ファンド(スタートアップ応援型)
④【東京都】若手・女性リーダー応援プログラム助成事業
⑤両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)

【補助金】

①IT導入補助金
②事業承継補助金
③小規模事業者持続化補助金
④創業補助金(地域創造的起業補助金)
⑤ものづくり補助金

※オススメ順ではなく、五十音順で紹介しています。

それでは、それぞれの助成金や補助金の募集要項や支給金額について詳細を確認していきましょう。

女性起業家にオススメの助成金①キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、有期契約労働者や短時間労働者、また派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用労働者の所属企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化や処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する制度です。

厚生労働省が管掌・実施しており、2013年から運用開始されています。

労働者の勤労意欲や能力を向上させ、事業の生産性を高め、優秀な人材を確保するために、企業はこの助成金制度を活用することが有効です。

同制度は下記の7コースに分類されます。

・正社員化コース
・賃金規定等改定コース
・健康診断制度コース
・賃金規定等共通化コース
・諸手当制度共通化コース
・選択的適用拡大導入時処遇改善コース
・短時間労働者労働時間延長コース

受給要件

下記の中小企業事業主であることが要件となります。資本金もしくは常時雇用している従業員の数により判定しています。従業員、労働者の数は2か月以上の雇用が条件です。

小売業(飲食店を含む):5,000万円以下、50人以下
サービス業:5,000万円以下、100人以下
卸売業:1億円以下、100人以下
その他の業種:3億円以下、300人以下

支給対象事業主(上記7コース共通)

・雇用保険適用事業所の事業主
・雇用保険適用事業所ごとにキャリアアップ管理者を置いている事業主
・雇用保険適用事業所ごとに対象労働者に対してキャリアアップ計画を作成し、管轄労働局庁の受給資格の認定をうけた事業主であること
・対象労働者に対する賃金の支払い状況を明らかにする書類を整備していること
・キャリアアップ計画期間内にキャリアアップに取り組んだ事業主であること

助成金額

各コースごとに定められています。それぞれの詳細については厚生労働省のガイダンス(*)をご確認ください。

利用時のポイント

①キャリアアップ計画の立案

キャリアアップ計画は、取り組みを計画的に実施するために計画の対象者や目標・予定期間などの概要を予め設定しておくもので、いずれのコースに申請する場合でも必要となります。

②必要書類の作成

申請には多岐にわたる書類の作成・提出が求められます。申請の際に関連する規定を設けた労働協約や就業規則などを添付する必要があり、例えば助成金を利用して正社員採用を行う場合には採用前に就業規則等を作成・変更し、労働基準監督署へ事前に届け出の必要があります。

③スケジュール管理

実施に際してはスケジュール管理の徹底が重要となります。この制度はキャリアアップ計画書作成から実施、申請までに非常に長い期間が必要で、プロセスをきちんと踏まないと助成金が支給されない可能性もあります。

参照:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内」

女性起業家にオススメの助成金②雇用関係助成金

雇用関係助成金とは、厚生労働省が管掌・運営している、人材の雇用に関する条件を満たすことによって受給できる支援金を意味します。

この助成金の目的は労働者の職業を安定させることにあり、失業の予防や雇用機会の増大、また障害者の雇用や労働者の能力開発を図ることに主眼を置いています。
対象となるのは、新規事業に関する人材や障害者の雇用、また人材の育成や介護・育児休暇制度の充実を図る企業などです。

条件満たせば随時申請が可能で、返済の必要はありません。従業員の雇用や教育訓練、福利厚生の充実など、対象となる制度は50種類以上に上っています。

人材と必要とする企業にとっては、人材確保のためこの制度の有効活用が期待できます。

雇用関係助成金に共通の条件

上述のとおり、雇用関係の助成金には50以上の種類がありますが、それぞれの助成金に共通の支給条件は下記のとおりです。

①受給できる事業主

以下のすべてを満たしている事業主が、雇用関係助成金を支給される前提条件となります。

1. 雇用保険適用事業所の事業主であること
2. 支給の審査に協力する事(支給の有無のための書類の整備・保管、管轄労働局からの書類提出の要望や実地調査の要望があった場合の受け入れ)
3. 申請期間内で申請を行うこと

②中小企業であること

下記の各業種分類において、資本金の額または出資の総額、または常時使用する従業員の数のどちらかを満たしていれば中小企業と定義とされます。

製造業その他:3億円以下、300人以下
卸売業:1億円以下、100人以下
サービス業:5千万円以下、100人以下
小売業:5千万円以下、50人以下

雇用関係助成金の種類

多種類に上る助成金ですが、主な分類と項目は下記のとおりです。
詳細項目については、下記の厚生労働省のサイト(*)をご確認ください(括弧内はそれぞれの助成項目数)。

1.雇用維持関係の助成金(1)
2.再就職支援関係の助成金(2)
3.転職・再就職拡大支援関係の助成金(3)
4.雇入れ関係の助成金(12)
5.雇用環境の整備関係等の助成金(29)
6.仕事と家庭の両立支援関係等の助成金(9)
7.人材開発関係の助成金(7)
8.その他

受給金額

こちらもそれぞれに細目が規定されていますので、(*)をご参照ください。

申請の流れ

多数ある助成項目ごとに詳細は異なりますが、大まかに共通した流れは下記のとおりです。

1.雇用者の雇い入れ
2.実施計画書の策定・提出
3.申請受理、内容確認
4.支給/不支給決定
5.支給開始

申請から支給開始までの期間は各制度ごとに異なっていますので、(*)ご確認ください。

雇用関係助成金は、基本的に雇用が前提の助成金ばかりです。一部設備の設置や起業が条件となる助成金もありますが、条件が一致すれば活用すべき助成制度です。

(*)参照:厚生労働省「事業主の方のための雇用関係助成金」

女性起業家にオススメの助成金③地域中小企業応援ファンド(スタートアップ応援型)

地域中小企業応援ファンドは、独立行政法人・中小企業基盤整備機構(以下、中小機構)と各都道府県の公共団体・金融機関等が共同出資して組成される、地域独自の官民ファンドです。

地域貢献性が高い新事業に取り組む中小企業者等は、各地域のファンド運営会社に対象事業が採択された後、そのファンド運用益から資金の助成を受けることができます。

ファンドの運営は各都道府県の中小企業支援機関が行い、得られた収益を地域貢献性が高い新事業に取り組む中小企業者等へ助成されます。

ファンドには下記の2種類と型があり、全国約30都道府県の状況に応じ組成されています。

種類:地域中小企業応援ファンド、農商工連携型地域中小企業応援ファンド
型:スタート・アップ応援型、チャレンジ起業応援型

ファンドの特徴と対象者

1.助成の種類別

特徴

地域中小企業応援ファンドは各地の農林水産物や伝統技術を活用し、また農商工連携型地域中小企業応援ファンドは小企業者と農林漁業者が有機的に連携し、商品開発や販路開拓の取り組みなどを支援するものです。

いずれも、主に研究・商品開発、需要の開拓に係る費用が助成の対象となります。原則として助成金は返済の必要が無く、複数年に渡り資金を助成するファンドもあります。

その他詳細は下記リンクのファンド一覧(電子ブック)(*)をご確認ください。

(*)中小企業応援ファンド一覧

主な対象者

地域中小企業応援ファンド:
・中小企業者、創業者
・中小企業者、創業者の支援機関
・その他、NPO法人

農商工連携型地域中小企業応援ファンド:

・中小企業者と農林漁業者の連携体
・中小企業者と農林漁業者の連携体支援機関
・NPO法人と農林漁業者の連携体など

2.助成の型別

・特徴

スタート・アップ応援型は、地域密着型の新たな事業へ取り組む事業者への支援が特徴です。
また、チャレンジ起業応援型は、地域資源を活用した創業または経営革新を行う事業者への支援を行います。

・主な対象者

中小企業者が事業を行う場合は、上記のスタート・アップ応援型を選択します。
一方、チャレンジ起業型では中小企業者と農林漁業者またはNPO法人と農振漁業者が連携されている組織が主に選択しています。

・助成金額

地域中小企業応援ファンドで対象となる各都道府県のファンドの規模は40億円~100億円程度です。この中から毎年20~30ほどの事業が採択されています。

返済期間は10年(無利子)で、助成額の詳細については公表されていませんが、それほどの高額な融資額ではなく、助成規模としては各案件ごとに数百万円~1千万円程度と推測されています。

事例として、平成30年における京都府の「きょうと元気な地域づくり応援ファンド」での助成限度額は300万円、助成率は2/3となっています。

参照:中小機構「地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)」

女性起業家にオススメの助成金④【東京都】若手・女性リーダー応援プログラム助成事業

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業とは、東京都と公益財団法人東京都中小企業振興公社(以下、公社)が管掌・運営する助成事業です。

都内各地に存在する商店街の空き店舗の解消に向けて、商店街での開業を希望する若者や女性を後押しする「若手・女性リーダー応援プログラム」を実施しています。

具体的には、都内商店街で女性または若手の男性が新規開業を展開するに当たり、当該店舗の新装または改装、さらに設備導入などに要する経費の一部を助成することにより、商店街における開業者の育成と支援を行い、都内商店街の活性化を図るものです。

申請資格

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業における給付を受けるためには、次の要件をすべて満たす必要があります。

1.女性、または2021年3月31日時点で39歳以下の男性であること
2.創業予定の個人、もしくは個人事業主であること
3.申請予定店舗は都内の商店街であること
4.申請予定店舗の開業が各回助成金交付決定日以降であること
5.申請予定業種は公社が定める業種であること
6.申請時点で実店舗を持っていないこと

助成対象業種

卸売業・小売業、不動産・物品賃貸業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス・娯楽業、教育・学習支援業、医療・福祉、サービス業(他に分類されないもの)

助成対象期間

交付決定日から開業日の翌々月(最長1年間) ※店舗賃借料は交付決定日から2年間

助成限度額

助成限度額:最大730万円
事業所整備費(店舗新装・改装工事、設備・備品購入、宣伝・広告費):400万円
実務研修受講費:6万円
店舗賃借料:1年目・月15万円、2年目・月12万円

申請エントリー期間

2020年9月16日(水)~10月5日(月)で、本年度は受付終了しています。

類似の起業支援制度

なお、東京都と公社は、類似する助成制度として下記の制度を実施しています。

①若手男性及び女性を対象とした「チャレンジショップの設置」

将来お店を出したいと考えている若手男性や女性の方が実際に出店し、販売や店舗運営の経験を積むことで本格開業につなげることを目的としています。

平成29年末に自由が丘に開設し、平成30年に吉祥寺に開設しました。

②地方の繁盛店の経営手法を学ぶ「繁盛店視察プログラム」

本格開業を目指す方や開業後間もない方、また商店街内にあるお店の後継者を対象に、地方の繁盛店等での視察を実施し経営ノウハウを学ぶ機会を提供することで、商店街におけるスムーズな開業と安定的な経営の維持と活性化促進を目的としています。

制度の詳細は下記(*)をご参照ください。

(*)若手・女性リーダー応援プログラム助成事業~都内商店街の活性化につながる店舗開業助成~

参照:若手・女性リーダー応援プログラム

女性起業家にオススメの助成金⑤両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)

両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)とは、女性活躍推進法(※1)に基づき、自社で働く女性の活躍を推進するための数値目標、または取組目標を達成した事業者に対して助成金を支給する制度で、厚生労働省が管掌・運営しています。

(※1)女性が職業生活において、各人の希望に応じて十分に能力を発揮し活躍できる環境を整備することを目的に策定され、平成28年4月1日以降は下記の措置を講じることが各企業の義務とされています。

①自社の女性の活躍に関する状況把握、課題分析
②状況把握、課題分析を踏まえた行動計画の策定、社内周知、公表
③行動計画を策定した旨の都道府県労働局への届出
④女性の活躍に関する情報の公表

この助成金は、同法に基づき上記①~④の措置を講じた上で、行動計画に沿って実際に取組を行ない、行動計画に定めた目標を達成した事業主に対して支給するものです。

数値目標と取組目標の意味

数値目標

状況把握と課題分析に基づき、職務または役職ごとに男女の活躍に課題がある場合に、その課題を解決するために数値による目標設定をするものです。

取組目標

数値目標の達成に向けて行う取組を指します。

いずれも、以下4つの目標が定められています。

1.女性の積極採用に関する目標
2.女性の配置・育成・教育訓練に関する目標
3.女性の積極登用・評価・昇進に関する目標
4.多様なキャリアコースに関する目標

この制度では、目標達成の段階に応じて、加速化Aコース、加速化Nコースの2つのコースを設定しています。それぞれの概要は下記のとおりです。

加速化Aコース

取組目標を達成した場合に支給されるものです。

・対象事業者:常時雇用する労働者が300人以下の事業者
・助成額:28万5000円
※1企業につき1回限りです。
※生産性要件を満たした場合は36万円となります。

加速化Nコース

上記の取組目標を達成した上で、その数値目標を達成した場合に支給されます。

・助成額

⑴数値目標を達成した場合
28.5万円<36万円>
< >は生産性要件を満たした場合
※常時雇用する労働者が300人以下の事業者のみが対象です。

⑵女性管理職比率が基準値以上に上昇した場合

・常時雇用する労働者が300人以下の事業者:47.5万円
※生産性要件を満たした場合は60万円

・常時雇用する労働者が300人以上の事業者:28.5万円
※生産性要件を満たした場合は36万円

支給申請までの流れ

ステップ1:自社の女性労働者の活躍を分析
ステップ2:自社の課題解決のための行動計画を策定
ステップ3:行動期間内に取組目標を達成し実施目標を公表
ステップ4:加速度AまたはNを選択

申請期間

助成金を申請できる期間は、各コースともに自社で策定した行動計画の取組目標または数値目標を達成した日の翌日から起算して2か月以内が期限となっています。

参照:厚生労働省「両立支援等助成金」

次にオススメの補助金についてご紹介します。

女性起業家にオススメの補助金①IT導入補助金

IT導入補助金とは、企業が日々のルーティン業務を効率化させるITツールや情報を一元管理するクラウドシステムなど、生産性向上のため業務プロセスの改善と効率化に資する汎用的なITツールの導入に活用できる制度で、厚生労働省が管掌・運営しています。

同制度の補助対象となる企業は、日々のルーティン業務を効率化させるITツールなどの汎用的なITツールの導入に制度を活用できるため、現状における自社の強みと弱みを認識し、分析することが可能となります。

その結果、この制度を活用した企業は経営課題や需要に合ったITツールを導入することで、業務効率化や売上アップにつながる経営力の向上・強化が図れることとなります。

この制度では、バックオフィス業務の効率化や新たな顧客獲得など、付加価値向上に繋がるITツールの導入を支援します。
※飲食、宿泊、小売・卸、運輸、医療、介護、保育等のサービス業のほか、製造業や建築業等も対象

事業類型別の補助上限額と条件

この助成ではまた、事業累計別に下記の3分類が定義されています。それぞれの補助金額と要件は下記のとおりです。

⑴A類型

補助額30万~150万円未満
補助率:1/2
補助対象経費:ソフトウェア、クラウド利用費、専門家経費等

⑵B類型

補助額150万~450万円未満
補助率:1/2
補助対象経費:同上

⑶特別枠(C類型)

補助額30万~450万円未満
補助率:2/3または3/4
補助対象経費:上記に加えPC・タブレット等のレンタル費用が対象

資格要件

本制度受給の資格要件としては、それぞれの事業計画期間において給与支給総額が年率平均1.5%以上向上し、また事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の条件をを満たすことが求められます。

本制度導入による成果

採択事業者の平均で労働生産性が24%増加、更に売上が16%増加し、逆に勤務時間が2%減少して労働生産性が向上していることが確認されています。

参照:IT導入補助金

女性起業家にオススメの補助金②事業承継補助金

事業承継補助金は、事業承継や経営改善を実施する過程で活用する外部専門家等に委託して行う取組に対し、その経費の一部を助成することにより、都内中小企業の持続的な成長・発展に向けた新たな事業展開に寄与し、円滑な事業承継、経営改善につなげていくことを目的とする補助金です。

平成29年度に創設され、中小企業庁が主導する制度で、都内では東京都中小企業振興公社(以下、公社)が管掌・運営しています。

制度の概要としては、後継者承継支援型(Ⅰ型)と事業再編・事業統合支援型(Ⅱ型)に分類されています。
なお、補助金の交付は事業完了後になるため、一時的に資金支払が必要です。

令和2年度も募集が行われ、50億円の予算が計上されています。

助成事業の内容

事業承継補助金における助成事業の内容は下記のとおりです。

助成対象事業

・Aタイプ(後継者未定):第三者への事業承継(M&A等)に向けた取組
・Bタイプ(後継者決定):後継者への事業承継に向けた取組
・Cタイプ(企業継続支援):当該募集年度の企業継続支援を受けて実施する事業承継・経営改善などの取組

※上記の中から一つのタイプを選択し、申請します。

主な申請要件

令和2年10月1日現在で、下記の1または2のいずれかに該当することが必要となります。

1. 【Aタイプ、Bタイプ】

令和元年10月1日から令和2年9月30日までの期間に、公社が行う事業承継・再生支援事業または、東京都商工会議所、町田商工会議所、東京都商工会連合会が行なう地域持続化支援事業(拠点事業)による支援を受けた都内中小企業者であり、代表権を有する現経営者が60歳以上で、更に今後10年以内に事業承継を予定していること。

2. 【Cタイプ】

令和元年度(平成31年4月1日から令和2年3月31日まで)に公社が実施する企業継続支援を受けていること。

助成対象期間

交付決定日(令和3年2月1日)から最長7ケ月間

助成対象経費

事業承継、経営改善に係る委託費

助成限度額

200万円(申請下限額20万円)

申請エントリー期間

令和2年10月1日(木)から令和2年11月13日(金)17:00まで

申請書類の提出期限

令和2年11月24日(火)から令和2年11月27日(金)まで

補助金交付までの流れ

事業承継補助金の交付申請から受給までの流れは概ね下記のとおりです。

・事前準備

1.本事業への理解
2.認定経営革新等支援機関へ相談
3.アカウント取得

・交付申請

4.交付申請

・交付決定後

5.補助事業実施
6.実績報告
7.補助金交付手続き

・補助金受領後

8.事業化状況報告等

申請類型

前述した事業の類型は下記のとおりです。

・後継者承継支援型(Ⅰ型)

経営者交代による承継の後に新しい取組を行った方を補助するものです。

【事業承継の例】

対象となる取組:親族内承継、外部人材招聘など

・事業再編・事業統合支援型(Ⅱ型)

事業再編・事業統合の後に新しい取組を行った方を補助するものです。

【事業再編の例】

対象となる取組:合併、会社分割、事業譲渡、株式交換・株式移転・株式譲渡など

参照①:令和2年度 第2回事業承継支援助成金
参照②:令和元年度補正 事業承継補助金

女性起業家にオススメの補助金③小規模事業者持続化補助金

この制度は、小規模事業者および一定要件を満たす特定非営利活動法人(以下、「小規模事業者等」)が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)などに対応するため、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とするものです。

そして、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、小規模事業者等の地道な販路開拓等の取組や、業務効率化の取組を支援するため、事業に必要な経費の一部を補助するものです。

2015年度に創設され、日本商工会議所が管掌営し、全国商工会連合会・各都道府県商工会連合会が運営しています。

本事業の概要

この事業には、上述した制度の目的(一般型)を補完するため、事業再開枠が設けられています。
これは、事業者が事業再開に向けて、業種別ガイドライン等に照らして事業を継続する上で必要最小限の感染防止対策を行う取組を補助するものです。

更に、ここ最近の新型コロナウイルスの感染拡大に伴うクラスター対策が特に必要と考えられる施設で事業を実施する事業者(特例事業者)については上限を50万円上乗せします。

計画の作成や販路開拓等の実施にあたっては、商工会議所の指導・助言を受けられます。

受給条件

一般型の主な内容は下記のとおりです。

・対象者:小規模事業者
・受付期間:本年度第4回申込締切日:2021年2月5日(金)(消印有効)
・補助率:補助対象経費の2/3以内
・補助上限額:上限額:50万円+50万円(事業再開枠の上乗せが可能 事業再開枠:定額10/10、上限50万円)
・補助対象経費
①機械装置等費
②広報費
③展示会等出展費
④旅費
⑤開発費
⑥資料購入費
⑦雑役務費
⑧借料
⑨専門家謝金
⑩専門家旅費
⑪設備処分費(補助対象経費総額の1/2が上限)
⑫委託費
⑬外注費

【コロナ型】小規模事業者持続化補助金<特別枠>

コロナ型の補助金申請には経営計画書の作成が必要となります。

経営計画書の作成に当たってはは、事業の概要を説明した上で、コロナ渦で事業運営上何が難しいのか、またこの問題を非対面型でどのように解決できるのかといった一連のストーリーを作成する必要があります。

・資格要件

補助対象経費の1/6以上が以下の要件に合致する投資であること

A.サプライチェーンの毀損への対応
B.非対面型ビジネスモデルへの転換
C.テレワーク環境の整備

・対象者:一般型と同じ(以下、同様の場合は*印)
・受付期間:第5回申込締切日 2020年12月10日(木)

・補助率上記A類型:2/3、B・C類型:3/4
・補助上限額:上限額:100万円+50万円(事業再開枠の上乗せが可能 事業再開枠:定額10/10、上限50万円または100万円)

参照①:小規模事業者持続化補助金
参照②:小規模事業者持続化補助金 コロナ特別対応型

女性起業家にオススメの補助金④創業補助金

創業補助金とは、創業時に必要な経費の一部を国や地方公共団体が補助する制度です。

実施年度によって名称を変えていますが、2018年度からは「地域創造的起業補助金」という名称に変更されています。

事業の目的とは、新たな需要や雇用の創出などを促し、日本経済を活性化させることとしており、経産省の外局である中小企業庁が管掌し、都内では東京都及び公益財団法人東京都中小企業振興公社(以下、公社)が運営しています。

この創業補助金は申請が受理された後は他の制度と同様に返済不要という大きなメリットがある一方で、当該補助金を受給してから一定期間内に相応の収益を上げた場合には返還義務が生じる場合があります。

なお、この補助金は対象期間である6ヵ月経過後数ヵ月後に受給されます。

創業補助金の対象者

受給対象は創業補助金募集日以降に新たに創業する事業者となります。産業競争力強化法に基づく認定市区町村で創業または創業予定で、従業員を1名以上採用する予定の会社が対象です。補助事業期間完了日までに個人開業あるいは会社設立を行う必要があります。

認可要件

創業補助金の対象として認められる条件としては、以下の3つをすべて満たす必要があります。

1.使用目的が事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
2.交付決定日以降、補助事業期間内の契約・発注により発生した経費
3.証拠書類などによって金額・支払いなどが確認できる経費

例えば店舗賃借料、設備費、人件費、マーケティング調査費、広報費、旅費、謝金などが補助対象となります。

補助額

補助額は認定された全経費のうち2分の1以内で、外部資金調達がない場合は50万円以上100万円以内、外部資金調達がある場合は50万円以上200万円以内です。

申請期間

創業補助金は毎年4月前後の1ヵ月程度の期間に受付されます。

申請手順

1. 事業計画書や申請書を提出

創業補助金の募集期間中に事業計画書と申請書類を認定市区町村の当該窓口で申請します。窓口での申請以外にも毎年開設されている地域創造的起業補助金事務局の特設サイトから電子申請することも可能です。

2. 資格審査、書面審査

資格審査が行われ、審査を通過すれば書面審査に移ります。審査結果が判明するのは申請後1~2ヵ月経過後となります。

3. 審査結果を通知

審査結果は書面で通知され、採択後約6ヵ月間が経費補助期間となります。

4. 報告書を提出

経費補助期間の終了後報告書と証拠書類を提出します。

5. 補助金交付

経費が目的どおりに使われたと認定されれば補助金が交付されますが、交付後5年間に一定以上の収益がある場合には、交付した補助金を上限に一部返納が求められる場合もあります。

女性起業家にオススメの補助金⑤ものづくり補助金

ものづくり補助金は(正式名称:「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」)は、中小企業・小規模事業者が、今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入など)に対応するために、中小企業・小規模事業者が取り組む革新的サービス開発や試作品開発、また生産プロセスの改善を行うための設備投資などを支援する制度で、経産省(中小企業庁)が管掌しています。

生産性向上を目的とした革新的な取り組みに対して、最高1億円の補助金が交付されます。
2020年3月10日に開始されましたが、他の補助金制度同様、原則として返済の必要はなく、担保や保証人も不要で、金利もありません。

受給要件

認定支援機関の全面バックアップを得た事業を行う中小企業・小規模事業者で、以下どちらかの要件を満たすことが必要です。

・「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」で示された方法で行う革新的なサービスの創出・サービス提供プロセスの改善で、3~5年で付加価値額が年率3%かつ、経常利益年率1%の向上を達成できる計画であること。

・「中小ものづくり高度化法」に基づく特定ものづくり基盤技術を活用した革新的な試作品開発・清算プロセスの改善で、上記同様の数値が達成できること。

補助対象者

本補助金の補助対象者は、日本国内に本社および実施場所を有する中小企業者・特定非営利活動法人に限ります。
条件等の詳細は下記をご参照ください。

補助対象要件

補助対象となる事業は、ものづくり技術と革新的サービスの2類型があり、それぞれについて企業間データ活用型、一般型、小規模事業者型の3つの型があり、それらの中から1つのみを選択して申請します。

① 企業間データ活用型

複数の中小企業者が、事業者間でデータ・情報を活用し、連携して新たな付加価値の創造や生産性の向上を図るプロジェクトを支援します。

② 一般型

中小企業者等が行う革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善に必要な設備投資等を支援します。

③ 小規模事業者型

小規模な額で中小企業者等が行う革新的サービス開発・生産プロセスの改善を支援します。

補助対象経費

補助の対象となる事業経費は、原材料費、機械装置費、直接人件費、技術導入費、外注加工費、委託費などとなっています。

申請書の書き方

申請書には事業計画の概要、事業計画書の具体的な内容を端的に記載する必要があります。これまでに補助金や委託費を受けた実績がある場合には、その実績についても説明する必要があります。申請内容は下記のとおりです。

・計画名と概要
・取組み内容
・想定される課題と解決方法
・スケジュール
・実施体制
・経費明細表

参照:平成30年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 

ここまでで、女性起業家が活用すべき起業支援制度として10個の助成金と補助金について紹介してきました。

次の章では、女性起業家が助成金の支援支援性どを活用するメリット・デメリットについて考察していきたいと思います。

女性起業家が助成金や補助金で資金調達をするメリット・デメリット

イラストACからの写真

WILLFU Lab編集部が考える、助成金と補助金を活用するメリット・デメリットは次の通りです。

【メリット】

①原則返済不要
②会社の信頼度に繋がる可能性がある

【デメリット】

①支給までに時間がかる場合が多い
②申込期限がある

それではそれぞれのメリット・デメリットについて詳細を確認していきましょう。

女性起業家が助成金・補助金で資金調達をするメリット①原則返済不要

補助金も助成金も、申請した会社など自社の事業計画を実行するための資金の一部として有効活用するもので、原則として返済不要です。

その財源は国民が納めている税金です。

特に助成金の財源は雇用保険料の一部であり、起業すれば必ず雇用保険料を納めることになるので、助成金や補助金を受け取ることは、納税者や事業主が元々有している正当な権利と言えます。

一方、金融機関からお金を借入れることを融資と呼びますが、補助金や助成金同様、事業のために使う資金であっても、借入れることによって全額返済義務が生じ、更に借りた金額に対して利息を支払う必要があります。

補助金も助成金も資格審査が厳密に行われ、また原則後払いとなりますが、返済不要のため、事業運営上のメリットが非常に大きいです。

女性起業家が助成金・補助金で資金調達をするメリット②会社の信頼に繋がる可能性がある

補助金や助成金を受給すると、上述のとおり原則返済が不要となるため、会社の健全な経営および事業拡大・発展のためには大きな力となります。事業が拡大すれば社会的な信頼度も向上し、これに伴って従業員の雇用が拡大することで社会貢献度も高くなり、会社の信頼と制度の期待に応える結果となります。

助成金の財源は企業が納めている雇用保険料であり、労働者の失業予防や福利厚生の充実といった、労働者にとって働きやすい環境を整えた企業に対して支給されるので、助成金を受給している企業に対する社会の信頼度も当然ながら高まっていく期待があります。

次に助成金と補助金で資金調達をするデメリットについて確認していきましょう。

女性起業家が助成金・補助金で資金調達をするデメリット①支給までに時間がかる場合が多い

助成金も補助金も、原則として当該資金の受給は「後払い」となります。

つまり、申請して交付が認められたとしても直ちに入金されるわけではなく、対象となる事業を実施したり制度を導入し、その実績報告を行った後でようやく受給できるものです。

このため、当面の運転資金が必要な場合には即効性がないデメリットがあります。

これに対して、金融機関などが実施する融資や出資は助成金や補助金と比較すると支給までの期間が短いので、これから事業を行いたいが手元資金がない場合には非常に効果的です。

女性起業家が助成金で資金調達をするデメリット②申込期限がある

助成金も補助金も、期限を厳守しないと受給できません。

それぞれに申請期限が決まっており、一日でも遅れると受給できなくなります。

また、申請期限までに必要な書類を不備の無い状態で提出する必要があります。

場合によっては、必要書類を整えるためにコストがかかる場合すらあります。

一方、融資や出資はそれを実行する金融機関などとそれを受ける受給者が個別に折衝して決定するのものであり、公的な申込期限という概念はありません。

助成金や補助金を受給するためには、常にその概要と申込期限を確認し、決して負担の軽くない諸準備を整える体制に追われる必要があります。

また、制度は廃止されたり新設されたりと、状況も変化するため、忙しい経営者にとってはこうした準備への負担がデメリットになるといえるでしょう。

起業を検討している女性が相談を検討すべき支援機関

WILLFU Labが考える、女性が相談を検討すべき支援機関は以下の2つです。

①日本政策投資銀行
②内閣府男女共同参画局「女性支援ポータルサイト」

資金調達の相談ができる機関や士業①日本政策投資銀行

日本政策投資銀行は、出資と融資を一体的に行う手法など、高度な金融上の手法を用いることによって企業に対する長期の事業資金に係る投融資機能を発揮し、長期の事業資金を必要とする事業者への資金供給の円滑化及び金融機能の高度化に寄与することを目的として、2008年10月1日に設立されました。

業務範囲は、出資・融資また債務保証などの業務を基本に新金融技術を活用し、社債や長期借入金による資金調達に加え、国の財政投融資計画に基づく財政融資資金、政府保証債等の長期・安定的な資金調達を行うものです。

設立母体は旧・日本開発銀行(1951年設立)、旧・北海道東北開発公庫(同:1956年)および旧・日本政策投資銀行(1999年)が統合されたものです。

日本政策投資銀行による出資や融資は非常に多岐にわたっており、セクター別ではエネルギー分野、運輸・交通分野、都市開発分野、産業分野を中心に活動しています。

また、機能別には前述した出資や融資に加え、コンサルティングやアセットマネジメントも実施しています。

政府保証による公的な金融機関として長年の歴史と信頼、また実績を誇っています。

また、同行は政府出資の公的金融機関という特性から、営利目的ではなく政策的に重要なプロジェクトを支援することでわが国の経済社会政策に金融上の寄与をすることを目的とする公共性を有しています。

更に、あらゆるプロジェクトに中立的な立場から取り組むことを可能としています。

国民経済にとって重要なプロジェクトを対象に、長期資金、事業再生資金、ベンチャー向け資金、プロジェクトファイナンス資金等、民間金融機関のみでは供給が難しいリスク・マネーの供給が行える機関です。

最近の主な活動事例としては個別案件が挙げられます。

・星野リゾートとの共同運営ファンド組成(特定投資業務)
・町田酒造(株)の黒糖焼酎ブランド化および国内外展開への成長資金提供
・宮崎カーフェリー(株)の事業再生

参照:日本政策投資銀行公式HP

資金調達の相談ができる機関や士業③内閣府男女共同参画局「女性支援ポータルサイト」

従来、様々なライフステージにある女性がニーズに合った政府の支援情報を入手するには、政府各省庁のホームページを個別に確認する必要がありましたが、こうした手間を軽減するために、内閣府のウェブサイトに2015年3月に「女性応援ポータルサイト」として開設されたものです。

子育てや仕事、介護など、さまざまなライフステージにある女性がニーズに合った支援情報・政府の支援策を一元的に探せるサイトで、国が関係する約120の施策について、下記の6項目に分類して掲載しています。

①子育て・介護
②仕事
③地域・起業
④健康
⑤安全・安心
⑥情報・連携

例えば、地域・起業のメニューを選んで「地域で活躍・起業したい」の項目へ進むと、関連する複数の施策の概要や関連サイト、担当省庁と連絡先などがわかる仕組みになっています。

このサイトは、「安心して子育てをしたい」、「起業したい」、「働き方を見直したい」といったニーズごとに政府の支援情報が整理しているもので、男性の子育てに効果的な情報も多数掲載されています。

今後、検索機能の強化を行うなど、ポータルサイトの更なる利便性向上に取り組む予定とのことで、利用者の活用内容や意見を受けつけるページも用意されています。

また同サイトでは、下記の項目について非常に細かく、また多岐にわたる支援の紹介を行っています。

・子育てや介護:安心して妊娠・出産・子育て・介護をしたい
・仕事職場で活躍したい:就業・再就職したい
・働き方を見直したい
・就業継続したい・能力を十分に発揮したい
・女性の活躍を実現する企業風土づくり(企業向け)
・地域・起業:地域で活躍・起業したい
・健康:健康で安定した生活をしたい
・安全・安心:安全・安心な暮らしをしたい
・情報・連携:人や情報とつながりたい

この活動は全国各地の自治体でその取組が加速しています。

すぐに確認できるだけでも、東京都、岐阜県、福島県、北海道、静岡県など、積極的に関連サイトを立ち上げて支援の輪を拡大させています。

参照:男女共同参画局「女性応援ポータルサイト」

女性起業家を狙った悪徳な起業セミナーや起業コンサルには要注意!

この記事では、女性にオススメの起業支援制度や助成金などについてご紹介してきました。

読者の皆様が疑問は解決できたでしょうか。

もし疑問点がまだあるという方は、WILLFU Lab編集部までお問い合わせください。

では、最後に女性や若者をターゲットにした、悪質な起業セミナーや起業コンサルなどの詐欺について注意喚起をして締めたいと思います。

昨今、「起業して成功したいけど、何から始めたらわからない」という方をターゲットに、高額な金銭を要求し、中身のない教材やサービスを売りつけるという、詐欺紛いの行為を行う自称起業家の方が急増しています。

詐欺紛いのビジネスの代表例としては次の物が挙げられます。

①情報商材ビジネス
②起業セミナー
③仮想通貨やFXなどの投機

こういった自称起業家の特徴として、以下が挙げられます。

①「大手企業への事業売却」、「某大手企業出身」など具体的な情報がなく抽象度の高い経歴を提示する
②確実に儲けることができるという謳い文句を使う

これらの特徴に合致する場合、もしかしたらやばいのかもと疑ってみるのが良いでしょう。

実際WILLFUの受講生でも、実際に詐欺紛いのビジネスに騙されて泣き寝入りされている方は多いです。

この章をご覧になった読者の皆様が、詐欺まがいのビジネスに騙されないよう、WILLFU Lab編集部は祈っております。

ぜひこの記事で学んだ知識を生かし、詐欺に合わないよう気をつけてください。

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