オススメの起業家コミュニティ3選!起業家コミュニティに入る3つのメリットもご紹介
「渋谷で教える起業先生」(毎日新聞出版)の著者 黒石健太郎です。
起業を考える学生を対象にビジネススクールを運営しています。
あなたが起業に踏み出せるかどうかを大きく決める要素となっているものの一つに、「所属するコミュニティ」がある。
そこで、ここでは、起業家コミュニティに加わるメリットやオススメの起業家コミュニティについてご紹介します。
目次
そもそも起業家コミュニティとは
起業家コミュニティで得られる3つのこと
WILLFU Lab厳選!オススメの起業家コミュニティ3選
起業家コミュニティを選ぶ上での2つのポイント
詐欺紛いの起業家コミュニティも多いので要注意!
そもそも起業家コミュニティとは?普通のコミュニティとの違い
起業家コミュニティとは、その名のとおり起業家が集まるコミュニティ(集団や組織、団体など)を表していますが、こうした集まりが注目されるのは、学生や社会人が若くして起業家として成功するために、自分が起業する際に参考となる優秀な起業家との接点を持ち、啓発しあう必要があることが背景として挙げられます。
起業家コミュニティに集まるのは、こうした自己啓発を目的とする起業家ですが、多くのコミュニティには主催者や運営主体があり、各種セミナーやイベント、トークセッションやコンサルティングなどを通じて、参加する起業家を支援することを主な目的としています。
セミナーやイベントに登壇する起業家は、起業に至る背景や経緯、また実績などを語ることで、その内容を参加者と共有し、コミュニティが発展するようサポートします。
参加者はこうした成功体験を学び、自身の起業成功へ向けて成功者の事例やマインドを取り入れ、活動を推進していきます。
起業家コミュニティで得られる3つのこと
WILLFU Lab編集部が考える、起業家コミュニティに入ることで享受できるメリットは以下と考えています。
①視座が高くなり、当たり前のレベルが引き上がる
②最新の情報が手に入る可能性がある
③起業家特有の「孤独」を紛らすことができる
それぞれの詳細について、ご紹介します。
起業家コミュニティで得られること①視座が高くなり、当たり前のレベルが引き上がる
起業家コミュニティでは、自分が参加する組織や団体などが開催する各種イベントやセミナーなどを通じて、多種多様な人脈を構築することが可能となります。
起業という志を共有する、質の高い仲間や同士との出会いと連携を通じ、自身の考え方や行動のレベルアップが図れ、スキルやマインドの向上に繋がります。
こうした自己啓発の機会は、サラリーマンとして日々の多忙な仕事に追われて余裕もなく、将来へ向けてのビジョンも描けない過ごし方をしているとなかなか得られないものです。
また、起業家コミュニティでは様々なビジネスパートナーとの出会いや、アライアンス提携、またビジネスマッチングなどの機会が、コミュニティへの参加を通じて必然的に行われます。
このため、自ずと起業に対する目線や意識も高まり、結果として活動のクオリティが向上する効果が期待できます。
起業家コミュニティで得られること②最新の情報が手に入る可能性がある
起業家コミュニティではまた、異業種や同業種、起業家仲間の間で様々な情報交換が可能で、社交の場としても活用できます。また、SNSや定期会合などを通じて様々な情報交換を図ることが可能です。
こうした活動を通じて、普段はなかなか形成できない人脈や最新の情報を収集・交換する機会が得られるため、起業家コミュニティに参加することはこうした最新の情報収集といった意味でも大きなメリットとなります。
通常、人脈形成や情報収集をするためには、多くの時間やコストが必要となります。
通常の社会生活では、こうした様々な負担を所属企業が背負ってくれることはありません。
起業へ向けて常に最新情報のチェックをするために、アンテナを張り巡らせる必要がありますが、コミュニティに参加することで、自然に必要な情報に接することができるメリットは大きいといえるでしょう。
起業家コミュニティで得られること③起業家特有の「孤独」を紛らすことができる
起業家は孤独です。これは多くの経営者が共有する心境でしょう。起業家は、たとえ自分の取り組みが夢のある楽しい事業であったとしても、周囲から切り離されている感覚が生まれます。
起業する前に系統立った組織環境で従業員として働いた後に独立した場合は、特にそう感じます。こうした孤独感は、燃え尽き症候群にもつながりかねません。
組織や団体などのコミュニティと「つながる」感覚は、起業家が心の健康を保つために欠かせない要素で、また起業のプロセスで活動を支援・激励し、孤立感を持ちそうになる時に備えておくための仕組みが必要です。その受け皿が起業家コミュニティです。
コミュニティに参加することで、相互に責任を持たせる仲間を持ったり、ビジネスのマスターマインドグループや定期的なネットワーキンググループに参加したりする中で、困難な時期を迎えたときでも迷わずに済むための安心感を得ることができます。
普通のコミュニティに所属して、自分だけ起業活動に取り組んでいると、周囲の人は、みんな遊びほうけたり、サラリーマンをやって土日休んだりしている。
一方で、自分だけは、起業で成功するために、寝る間も惜しんで必死に仕事を続けなければならない。
周囲の環境が緩いと、「なんで自分だけ、大変な思いをしなきゃならないんだ」と、心が折れそうになってしまうのである。
しかし、起業家コミュニティに所属していると、周囲の人がみんな、事業立ち上げに必死になって頑張っているのだ。
「辛い思いをしているのは、自分だけじゃない」
「あいつがあれだけやってるのに、自分だけ休んでいられない」
と感じることができるのである。
私自身、前職を離職して、起業した際は、同時期に創業した起業家を集めて、創業同期会というのを主催していた。
結果、同じような刺激があったし、創業同期会で飲み会がある日程が決まっていると、そこで残念な進捗を発表するのが恥ずかしいため、それまでに必死になった成果を出した。
振り返ると、起業家コンテストで優勝したのも、創業同期会の前日だった。
WILLFU Lab厳選!オススメの起業家コミュニティ3選
WILLFU Labが考える、オススメの起業家コミュニティは以下の3団体です。
【学生向け】
東大起業サークルTNK
WILLFU STARTUP ACADEMY
【社会人向け】
グロービス・アントレプレナーズ・クラブ
それぞれの団体やどういう人にオススメの起業家コミュニティなのか、それぞれの団体の詳細を紹介します。
【学生向け】オススメの起業家コミュニティ①東大起業サークルTNK
東大起業サークルTNKは、東京大学の起業サークル。所属しているメンバーの多くは起業家を目指しており、起業家になるべく日々活動しています。東大を始め、早慶や様々な大学から、起業を通じて世界にインパクトを与えたい思いを持つ学生が集まっています。
2005年の設立で、創業者は同サークルの1期生でもある保手濱彰氏です。
TNKの主な活動としては、特定の領域に精通した講師を招いて週に1度の勉強会を実施しています。
また、イベントとしては、東京大学本郷キャンパスで行われる五月祭に出店しており、2017年度はMayFesAwards1位(五月祭飲食部門)に輝きました。
また、内部で非常に激烈なビジネスコンテストを開催しており、このコンテストに参加することで体系的に事業創造スキルを身に着けることが可能です。
卒業生は創業者でもある1期の保手濱彰人氏をはじめ、2期の高橋飛翔氏、3期の丹羽健二氏など、数々の有名起業家を輩出しています。
起業へ向けて、最大の力量を身につけたい真摯な姿勢を持った学生にお勧めの、非常に厳しい起業家コミュニティです。
【学生向け】オススメの起業家コミュニティ②WILLFU STARTUP ACADEMY
WILLFU STARTUP ACADEMYは、経営スキルを学び、先輩起業家との事業立ち上げを通じて、本物の起業体験を積める場を提供する起業家コミュニティです。代表取締役社長は黒石健太郎氏で、設立は2013年6月6日です。
実施期間は6ヶ月で、そのうち4.5ヶ月で経営スキル学習と起業体験を実施しています。
プロジェクトは3つで構成されており、インターネットを使って事業を立ち上げるインターネット事業、対面販売形式の事業、そして0から1を生み出す期間限定のフリーテーマ事業がその中核となっています。
受講生は2,000人を突破しており、日本最大級の学生起業スクールです。
対象は大学1年~4年、大学院1〜2年生で、主な卒業生は10期生の洞汐音氏(株式会社みーつけあ代表取締役・早稲田大学3年生)、39期生の河東誠氏(株式会社BrickWall代表取締役社長・中京大学4年生)、40期生の林徳真氏(株式会社Plott執行役員・放送大学1年生)などがいます。
起業家を目指す、野心に燃えた若き現役学生にお勧めの起業家コミュニティです。
【社会人向け】オススメの起業家コミュニティ③グロービス・アントレプレナーズ・クラブ
グロービス・アントレプレナーズ・クラブ(GEC)は、日本を代表する起業家を輩出し、相互支援を果たすことを目的とした、在校生・卒業生2,670 名(2020年2月現在)の在籍を誇る日本最大の起業家コミュニティクラブです。
グロービズ経営大学院が運営しています。
GECは、社会の創造と変革に貢献することをテーマに掲げ、学生が自主的に取り組む活動です。
共通の目的や問題意識を持った同志が集い、それぞれのクラブが多彩なテーマで独自の活動を展開しています。
学年の枠を超えて、在校生と卒業生が知識や経験を共有し合うこのコミュニティは、起業家の志を実現につなげるための場として大きな意味を持っています。
またGECは、起業に関する情報共有や相談の場、人材のマッチング、起業家を招いた講演など、起業家支援のプラットフォームの役割を果たしています。
この活動を通じて、これまでに2009期生の榊田真理氏、2010期生の島田友和氏、2018期生の小林智哉氏など、80名を超える卒業生が起業し、うち数社が売上数十億円規模の企業へ成長しています。
大手組織ならではの歴史・実績と安定感があり、幅広い知見を求める社会人にお勧めのコミュニティです。
起業家コミュニティを選ぶ上での2つのポイント
起業家コミュニティの意義と必要性についてみてきましたが、起業家コミュニティを選ぶ上ではつぎの2つのポイントを意識しましょう。
・運営元の事業者と代表者の経歴
・卒業生の実績
起業家コミュニティと一口に言っても、その実態はまさに「ピンキリ」です。
こうした状況下で、自分が参加しようとするコミュニティの信頼性や評価を図る絶対的な物差しが、運営元がしっかりした事業者かどうか、またそれを主催する代表の経歴(学歴や起業経験・実績などを含む)に納得性があるかどうかです。
また、そのコミュニティに参加して卒業し、実際に自分が起業して一定の成功を収めた事例が豊富に確認できるかどうがが大きなポイントとなります。
今後自分が起業して成功するための指針を事実として検証できるためにも、必ず確認すべき項目です。
起業家コミュニティを選ぶ際には、是非参考としていただきたいと思います。
詐欺紛いの起業家コミュニティも多いので要注意!
みてきたように、起業家コミュニティには様々なメリットがあります。
起業家がメンター的な起業成功者の体験談などを通じて自分自身のマインドを高め、同好の志との情報共有を通じて知識醸成や自己啓発を行い、また起業家特有の孤独感に陥らないよう、心身ともに健全な環境を得られるなど、大きな効果が期待できます。
今回具体的に取り上げた著名な起業家コミュニティでも、こうした成功の要素をしっかりと備え、多くの起業家を世に輩出しています。
一方、悪質で詐欺まがいの怪しい起業家コミュニティも多数あるのが現状です。
高額なセミナー料が目当てのもの、実績のない無責任な起業コンサルタント、そして契約書すら用意していない、もはや事業と呼べないものすらあります。
くれぐれもこうした詐欺的コミュニティに参加しないよう、十分注意する必要があります。