「近づく定年と子供がいる現実。定年後を見据えた起業への挑戦」
井田 貴美子 さん
57歳 群馬県在住
WILLFU 社会人講座 10期生

＜概要＞
夫を亡くしたことを機に、大好きな英語講師の仕事から、営業職へ転職。
57歳と定年が近づく中、稼ぎがなくなる不安と、やりたいことへの職転換を考え、WILLFU 社会人講座を受講。
受講中、リサイクル事業で20万円の収益化。
そのお金を基に、子ども向け英語学習サービスを立ち上げ。

＜全文＞

■勤務先が大手の子会社に。やりたいことができない現実と葛藤

10年以上勤務してきた会社が、M&Aされ、大手の子会社になりました。
以降、多くの葛藤を感じながら仕事をしてきました。

自分が良いと思って提案・行動したことも、私自身の力不足と、会社の意向もあり、なかなか採用・反映されない現実。
どれだけ営業成績をあげても、出世や昇給は、子会社に属する以上、限界がありました。
自分の本当の実力を試してみたいと感じ、自分がやりたいことを自分の希望通りに進めていける働き方を求めるようになりました。

加えて、まだ子どもが中学3年生であるにも関わらず、「定年」というタイムリミットが近づいてくる現実を踏まえると、必然的に、転職ではなく、独立・起業という選択肢に挑戦せねばと考えるようになりました。

■起業本でもネットでも、具体的なことは分からない

元々、英文科卒業ということもあり、前職では、英会話講師の仕事をしていました。
当時は、やりたい仕事ができ楽しく働けていたこともあり、独立・起業するなら、英会話スクールを立ち上げたいと考えていました。
ただ、英会話スクールなんてたくさんある中で、本当に立ち上げられるのか…。

起業を考え始めてからは、起業に関する書籍も読み込み、「群馬で英会話スクールを立ち上げるには」などインターネットでも情報収集をしていました。

ただ、調べても調べても、具体的なことは分かりませんでした。
書籍や記事を読んだところで、こちらから相談することもできません。

実際に立ち上げている人が何を考えているのか、具体的にどう動いているのかを知りたいと思っていた時に、WILLFU 社会人講座を知り、受講を決めました。

■一気に動き始めた「事業立ち上げ」

受講してからは、衝撃的な日々でした。

受講前は、起業の「学校」ということなので、もうちょっと受け身で話を聞いておけばいいのかなと思っていたのです。
しかし、「起業家」になるというのは、自らどんどん動かなきゃダメなんだということを痛感しました。

毎回の授業で、事業立ち上げに向けた進捗共有があり、加えて、事業を立ち上げてからは事業進捗の共有がありました。
他の受講生がどんどん事業を進めていく刺激と、講師からの質問やフィードバックもあり、「ぼやっとしててはダメだ」という雰囲気を痛切に感じながら、1週間1週間が濃密に動き始めました。

■20万円の収益化と、英会話スクール立ち上げへ

最初は、「売上を作る感覚をつかむ」ために、まずは何でもいいから売ってみようと考え、いらないものをメルカリで売ってみるところから始めてみました。

そうすると、想定外にどんどん売れていったのです。

自分のいらないものが、人の役に立つ。
その仕組みにワクワクして、気づくと、不用品を仕入れて販売していくリサイクルビジネスが立ち上がっていました。

結果、受講中に20万円を超える利益が生まれていました。

ただ、10回目の授業で、「やりたいと言っていた英会話スクールも立ち上げられるはずなのに、何故、リサイクルビジネスやってるの？」というツッコミを受け、自分の中で封じ込めていた思いを思い出したのです。

そこから、改めて英会話スクールの立ち上げを開始しました。

■子どもたち一人ひとりに寄り添った教育サービスを

受講当初は、「英会話スクールなんてたくさんある中で、立ち上げるのは無理じゃないか」と考えていました。

ただ、受講中に、ゼロから事業を立ち上げ、収益を生み出してきたことで、事業における勝ち方が想像できるようになってきました。

また、講師や同期メンバーからも「できる」とお墨付きをもらったことで、自信を持って一歩踏み出すことができました。

今は、受講中に生み出した収益の一部を、広告宣伝の仮説検証に使い、英会話スクールの立ち上げに集中しています。

子どもたち一人ひとりに寄り添った教育サービスを作り、子どもたちが自信を持って学べる場を作り上げていきたいと考えています。